お昼の休憩時間、子どもたちの寝息を背中に聞きながら、スマホで「保育士 向いている仕事」と検索する。出てくるのは、事務、営業、販売、受付、コールセンター。どの記事にも「保育士の経験が活かせます」と書いてあり、読めば読むほど、全部できそうな気もするし、どれも違う気もしてきます。
向いている仕事が決められないのは、保育士の経験が足りないからではありません。むしろ逆で、保育の仕事には、人と話すこと、段取りを組むこと、子どもの育ちを見ること、ものを形にすることが一日の中に詰まっていて、経験の幅が広すぎるのです。職種名の一覧から選ぼうとすると、どれにも少しずつ当てはまってしまいます。
この記事では、保育の毎日の場面を思い出しながら答える12の質問で、自分がどの場面で力を発揮していたのかを確かめる簡単な診断を用意しました。10分ほどで終わります。結果を職種に結びつける方法と、職種より先に確かめたい働き方の相性まで、順番に整理していきます。
この記事でわかること
- 「向いている仕事」の一覧を見ても決められない理由
- 12の質問でできる簡単診断と、4つのタイプの読み方
- タイプ別に向いている仕事の例と、保育の経験が活きる場面
- 職種を決める前に確かめたい「働き方の相性」
- 診断の結果を使うときに気をつけたいこと
結論
異業種転職で保育士に向いている仕事は、職種名の一覧から選ぶより、保育の毎日の中で「苦にならなかった場面」から逆算すると見つけやすくなります。保育士の仕事には、保護者と話す対人の場面、指導計画や書類を整える段取りの場面、子どもの育ちを見守る場面、壁面や行事を形にする場面が混ざっています。このうち、続けても疲れにくかった場面がどれかによって、接客・営業、事務、子ども関連・教育、企画・制作の4つの方向に分かれます。12の質問で自分の型を確かめ、勤務時間や人との距離感といった働き方の相性も合わせて見ると、応募先を3つほどに絞り込めます。
01「向いている仕事」の一覧を見ても決められない理由
要点:保育士の一日には、性質の違う仕事がいくつも入っています。一覧に並ぶ職種は、そのうちの一つを切り出したものなので、どれにも当てはまるように見えて、決め手が見つからないのです。
保育士の一日を、少し細かく思い出してみてください。早番の7時に門を開け、保護者から子どもの体調を聞き取りながら受け入れる。午前は主活動の準備と進行、給食の配膳と食事の援助。午睡チェックの合間に連絡帳を書き、月案・週案を進める。午後は降園の時間に保護者へその日の様子を伝え、子どもが帰ったあとは壁面や行事の準備にとりかかる。
この流れを分けてみると、接客に近い仕事、事務に近い仕事、教育に近い仕事、制作に近い仕事が、一日の中に順番に並んでいることが分かります。だから「保育士の経験が活かせる仕事」として紹介される職種が、事務にも営業にも販売にも広がるわけです。一覧が間違っているのではなく、保育士の経験が、それだけ多くの仕事の要素を含んでいるということです。
異業種への関心を持つ保育士は、決して少なくありません。東京都が保育士を対象に行った調査では、今保育士として働いている人の19.4%が、保育士を辞めてほかの職種で働きたいと回答しています[1]。同じように一覧を眺めて迷っている人は、たくさんいるはずです。
「できること」ではなく「疲れにくいこと」で選ぶ
保育士として何年か働いてきた人は、たいていのことは「できる」状態になっています。保護者対応もできる、書類もこなせる、行事も回せる。だからこそ、「できるかどうか」で考えると、どの仕事も候補に残ってしまいます。
異業種で長く続けられるかどうかを左右するのは、できることよりも、続けても疲れにくいことのほうです。保護者対応を褒められてきた人が、実は降園の時間帯がいちばん消耗していた、というのはよくある話です。逆に、周りが嫌がる書類仕事を黙々と片付けるのが、意外と嫌いではなかったという人もいます。次の診断は、この「疲れにくさ」を確かめるための質問でできています。
0212の質問でできる、向いている仕事の簡単診断
要点:12の質問に「はい」か「いいえ」で答え、A〜Dのグループごとに「はい」の数を数えます。いちばん多いグループが、今のあなたが力を発揮しやすい方向の目安です。
深く考えず、直感で答えてください。「できるか」ではなく「やっていて苦にならなかったか」で答えるのがこつです。担任をしていない時期や、パートで働いていた時期の経験で答えても構いません。
図1
- A1 降園時の保護者との立ち話は、疲れより楽しさのほうが大きかったA:人と話す場面で力が出るか
- A2 初めて会う見学者や実習生にも、自分から声をかけられるA:初対面の相手への抵抗の少なさ
- A3 苦情を受けたとき、相手の話を最後まで聞いてから答えられるA:相手の感情を受け止める力
- B1 月案・週案や行事の準備表を、締め切りより前に仕上げることが多いB:期限から逆算する段取り
- B2 書類の誤字や、名簿の数字の食い違いにすぐ気づくB:正確さへのこだわり
- B3 一人で黙々と作業する時間が、むしろ落ち着くB:一人作業への向き
- C1 子どものちょっとした変化に気づいて、記録に残すのが好きだC:一人ひとりの育ちを見る目
- C2 発達や関わり方を調べたり、研修で学んだりするのが苦にならないC:子どもや人の成長への関心
- C3 保護者に子どもの成長を伝える瞬間に、いちばんやりがいを感じるC:育ちを支える仕事への動機
- D1 壁面や製作のアイデアを考えていると、時間を忘れるD:形にすることへの熱中
- D2 行事の演出や当日の流れを考えるのが好きだD:企画と進行への関心
- D3 同じ作業の繰り返しより、毎回違うものを作るほうが楽しいD:変化を好む傾向
数え終わったら、A〜Dそれぞれの「はい」の数を書き出しておきます。3つとも「はい」のグループがあれば、それがいちばんはっきりした傾向です。
答えに迷った質問には、印をつけておいてください。迷うのは、その場面に「好きな気持ち」と「しんどい気持ち」の両方があるからです。たとえばA1で迷った人は、保護者と話すこと自体は好きでも、降園の時間帯にクラスの片付けと並行して話すのがつらかったのかもしれません。この場合、「人と話すこと」より「時間に追われながら話すこと」が負担だったと分かり、落ち着いて人と向き合える仕事なら合う可能性があります。迷った質問は、診断の点数以上に、自分の向き不向きを教えてくれる手がかりです。
4つのタイプと、それぞれの特徴
グループごとの傾向を、4つのタイプとしてまとめると次のようになります。
図2
- 1
A 人と話す型
保護者対応や来客対応で力が出る。相手の表情を見て、話す長さや順番を変えられる
- 2
B 段取り・記録型
期限から逆算して準備を進め、記録や数字の正確さを保てる
- 3
C 育ち支援型
一人ひとりの変化に気づき、その人に合った関わりを考えられる
- 4
D 形にする型
アイデアを考え、壁面や行事のように目に見える形に仕上げられる
結果の読み方
「はい」の数が同じグループが2つ以上あったり、どのグループも少なかったりすることもあります。その場合は、次の図を目安に読んでください。
図3
いちばん「はい」が多かったのは?
- 1つのグループだけが多いそのタイプの仕事から調べ始める。次の章の職種例が出発点になる
- 2つのグループが同じ数2つを組み合わせた仕事を探す。AとBなら営業事務や受付を兼ねた事務、BとCなら子ども関連の施設の事務など
- 3つ以上が同じくらいどれでも力を出せる人。職種より、勤務時間や休みの形など働き方の条件で絞る
- どのグループも1つ以下疲れがたまっている可能性がある。仕事選びより先に、休むことや心身の状態の確認を優先する
03タイプ別に向いている仕事の例と、保育の経験が活きる場面
要点:同じ「保育士の経験」でも、タイプによって活きる仕事は違います。職種の例と、その仕事で役に立つ保育の場面、合わないと感じやすい点をセットで見ておくと、応募してからのずれを減らせます。
図4
| タイプ | 仕事の例 | 活きる保育の経験 | 合わないと感じやすい点 |
|---|---|---|---|
| A 人と話す型 | 接客販売、営業、施設や店舗の受付、電話やチャットでの問い合わせ対応 | 送迎時の短い会話で要点を伝える力、苦情を受け止めてきた経験 | 売上や件数の目標が数字で示される |
| B 段取り・記録型 | 一般事務、営業事務、医療機関や福祉施設の事務 | 指導計画や連絡帳、行事の準備表づくり | 人と話す時間が減り、物足りなく感じる |
| C 育ち支援型 | 学童保育、児童発達支援、子ども向け教室の講師、教材や玩具の会社 | 一人ひとりの発達を見る目、保護者への伝え方 | 子どもと関わる分、保育と似た負担が残る |
| D 形にする型 | 販売促進の補助、イベントの運営、子ども向け商品の企画補助 | 壁面や製作、行事の企画と当日の進行 | 未経験で応募できる求人が限られる |
A 人と話す型:相手の気持ちを読む力が、そのまま仕事になる
A型の人は、保護者の表情を見て「今日は急いでいるな」「何か心配ごとがありそうだ」と察し、話す長さや順番を変えてきたはずです。この力は、店頭での接客や営業、受付の仕事で、そのまま評価されます。一方で、売上や契約件数といった数字の目標がある仕事も多いため、数字で評価されることへの向き不向きは、応募前に考えておきたい点です。営業職や接客業の具体的な仕事内容は保育士から営業職・接客業への転職で詳しく紹介しています。
B 段取り・記録型:見えない準備を回してきた経験が強みになる
B型の人は、運動会や発表会の準備を、誰に何を頼むか、いつまでに何を終えるかから組み立ててきた人です。この力は事務の仕事の中心にあります。ただし、事務職は一日の大半をパソコンの前で過ごす仕事も多く、保育の現場のにぎやかさが恋しくなる人もいます。人と話す時間がある程度ほしいなら、営業事務や受付を兼ねた事務を探すと、ちょうどよい距離感になりやすくなります。詳しくは保育士から事務職への転職を参考にしてください。
C 育ち支援型:資格を活かす道と、異業種の道の両方がある
C型の人は、保育の仕事そのものというより、子どもや人の成長に関わることに動機がある人です。この型の人には、保育士資格を活かして職場を変える道もあります。たとえば放課後児童クラブの放課後児童支援員は、保育士などの資格を持ち、都道府県知事等が行う研修を修了した人がなれる仕事です[2]。児童発達支援や放課後等デイサービスでも、児童指導員または保育士の配置が求められています[3]。資格を活かせる職場の全体像は保育士資格を活かせる仕事にまとめています。
D 形にする型:入り口は小さくても、経験を積む道を考える
D型の人は、壁面や製作、行事の演出で、限られた材料と時間から形を生み出してきた人です。企画や制作の仕事は魅力的ですが、未経験で応募できる求人は多くありません。いきなり企画職をめざすより、販売の現場で売り場づくりに関わる、イベント運営のスタッフから始めるなど、経験を積みながら近づく道を考えると現実的です。
2つのタイプが重なる人は、組み合わせで探す
診断で2つのタイプが同じくらいだった人は、どちらか一方に決めなくて構いません。AとBが重なるなら、来客の対応と書類の処理を両方こなす受付事務や営業事務。BとCなら、学童保育や子ども向け教室を運営する会社の事務。AとDなら、売り場づくりと接客を両方担う販売の仕事。このように、二つの力を同時に使える仕事を探すと、どちらか一方だけの仕事よりも満足しやすくなります。求人を検索するときは、職種名だけでなく「受付」「運営」「子ども」など、仕事の中身を表す言葉を組み合わせてみてください。
04職種より先に確かめたい「働き方の相性」
要点:同じ事務職でも、勤務時間の決まり方や人との距離感は会社ごとに違います。向いているかどうかは、職種と働き方の両方が合ってはじめて決まります。
保育から異業種に移った人が戸惑うのは、仕事の中身より、働き方の違いであることが少なくありません。立ち仕事から座り仕事に変わって夕方に腰が重くなる、職場が静かすぎて落ち着かない、成果を数字で示されることに慣れない。どれも、職種名だけを見て選ぶと見落としやすい点です。
応募先を考えるときは、次の5つを自分に問いかけてみてください。
- 1日のリズム:毎日同じ時間に始まって終わる仕事がよいか、日によって変わっても平気か
- 人との距離:一日中人と話していたいか、黙々と作業する時間がほしいか
- 評価のされ方:数字で成果を示されるほうが燃えるか、ミスのなさで評価されるほうが安心か
- 体の使い方:立ち仕事と座り仕事のどちらが続けやすいか
- 休みの形:土日休みが必要か、平日休みのシフト制でもよいか
診断でA型と出ても、「土日は家族と過ごしたい」という条件があるなら、週末が忙しい販売の仕事は合わないかもしれません。タイプと働き方の両方が重なるところに、向いている仕事があります。
求人票では「業務の変更の範囲」まで読む
働き方の相性は、求人票からもある程度読み取れます。求人の段階で示すべき条件には、仕事の内容や働く場所、始業・終業の時刻と休憩・休日、残業の有無、賃金などが含まれています[4]。2024年4月からは、これに「従事すべき業務の変更の範囲」と「就業の場所の変更の範囲」が加わりました[5]。事務職で入っても、将来は営業に回る可能性があるのか。今の店舗だけで働くのか、異動があるのか。ここまで読んでおくと、入社後のずれをかなり防げます。
気になる職種は、働いている人の一日を聞いてみる
求人票だけでは、一日の過ごし方までは分かりません。気になる職種が見つかったら、その仕事をしている知人に、出社してから帰るまでの流れを聞いてみてください。「午前中はずっと電話」「夕方は締め切りに追われる」といった具体的な話から、保育の一日とどこが似ていて、どこが違うのかが見えてきます。知人がいない場合は、会社説明会や職場見学の機会を使う方法もあります。保育の現場で園見学をしてきた人なら、職場の空気を読み取る目はすでに持っているはずです。
05相談事例:「全部向いていそう」から、応募先を3社に絞るまで
要点:診断で自分の型を知り、働き方の条件と組み合わせて応募先を絞ったモデルケースです。褒められてきたことと、疲れにくいことを分けて考えたのが転機になりました。
得意なことと、疲れないことは別だった
相談事例(モデルケース)
- お名前
- ゆずさん(仮名)・26歳
- 保育士歴
- 4年目(相談当時)
- 勤務先
- 私立の認可保育園(定員約70名)、3歳児クラス担任
- 変化
- 保存していた職種 12種類 → 応募先 3社
編集部相談する前は、どんなふうに仕事を探していましたか。
毎晩、布団に入ってから求人アプリを1時間くらい眺めてました。事務も営業もコールセンターも「保育士の経験が活かせます」って書いてあって、気づいたら12種類の職種を保存してたんです。なのに、どれにも応募できなくて。
編集部診断をやってみて、どうでしたか。
Bの3つが全部「はい」で、Aは1つだけでした。保護者対応はよく褒められていたので、正直、自分は営業向きだと思い込んでたんです。でも質問に答えているうちに、降園の時間帯がいちばんぐったりしていたことを思い出して。得意なことと疲れないことは別なんだって、そこで初めて気づきました。
編集部そこから、どうやって絞り込んだのですか。
人と話す時間がゼロになるのは寂しいので、営業事務と、受付を兼ねた事務に絞りました。それから求人票の「業務の変更の範囲」を見るようにしたら、入社後に営業へ回る可能性がある求人がいくつか外れて。最後に3社が残りました。
編集部実際に働き始めて、保育の経験が活きていると感じる場面はありますか。
見積書や工程表の締め切りを、週の初めに全部書き出して逆算してるんですけど、これって行事の準備表と同じやり方なんですよね。先輩に「段取りがいいね」って言われたとき、保育の4年間が無駄じゃなかったと思えて、ちょっと泣きそうになりました。
褒められてきたことと、疲れなかったことを分けて考えたら、求人の見え方が変わりました。
ゆずさん(仮名)
ゆずさんは3社に応募し、住宅リフォーム会社の営業事務として採用されました。勤務は平日の9時から18時で、土日は休みです。早番の7時出勤がなくなり、朝に自分の時間が持てるようになったと話しています。一方で、最初の1か月は座りっぱなしに体が慣れず、昼休みに10分ほど外を歩くことを習慣にしたそうです。
このケースから持ち帰れるのは、周りから褒められてきたことを、そのまま「向いていること」と決めつけない視点です。診断の質問は、その二つを分けて考えるための道具として使えます。
※相談で多く寄せられる状況をもとに再構成したモデルケースです。特定の個人ではなく、数値は一例です。
図5
保存していた職種の数
求人を見ていた時間(1週間)
応募した会社
06診断の結果を使う前に知っておきたい2つの限界
要点:診断が示すのは「力を出しやすい方向」であって、「採用されやすい仕事」ではありません。また、疲れ切っている時期の答えには、本来の向き不向きよりも、今のつらさが強く映ります。
1. 向いていることと、採用されやすいことは違う
タイプに合った仕事が見つかっても、未経験で応募できる求人が少なかったり、年齢や経験年数で条件が合わなかったりすることはあります。また、異業種に移ると、最初の数年は年収が下がることもあります。保育士の求人は全職種の平均と比べて多い状態が続いていて、2026年7月の有効求人倍率は保育士が2.80倍、全職種が1.15倍でした[6]。異業種では、保育の仕事を探すときと同じ感覚で選べるとは限らない、と考えておくほうが安全です。だからこそ、タイプに合う職種を1つに絞り込みすぎず、組み合わせの仕事や近い職種まで含めて、応募先の候補を少し広めに持っておくと、選考が思うように進まないときにも気持ちが折れにくくなります。収入の変化については異業種転職で年収はどう変わるかも合わせて読んでおくと、条件の線引きがしやすくなります。
2. 疲れ切っているときの答えは、少し割り引いて読む
どのグループにも「はい」がつかなかった人は、向いている仕事がないのではなく、今は何をしても楽しいと感じにくい状態にあるのかもしれません。眠れない日や食欲のない日が2週間以上続いているなら、仕事選びより先に、休むことと受診を考えてください。誰かに話を聞いてほしいときは、働く人向けの「こころの耳電話相談」(0120-565-455、平日17時〜22時、土日10時〜16時)も利用できます[7]。
診断は、元気なときにやり直すと結果が変わることがあります。数か月おいて答え直してみるのも一つの方法です。もっと深く自分の経験を振り返りたい人は、転職に向けた自己分析のやり方で紹介している書き出しの方法も役に立ちます。向いている方向が見えたあと、情報集めから応募までをどう進めるかは保育士が異業種へ転職するときの進め方で順を追って確かめられます。
診断の結果を見ても一人では決めきれないときは、保育の現場を知っている人と一緒に読み解くと、自分では気づかなかった型が見えてくることがあります。ほいくの相談室では、転職するかどうかを決めていない段階でも、こうした整理のところから相談を受けています。
よくある質問
診断で、どのタイプにもはっきり当てはまりませんでした。
3つ以上のグループが同じくらいなら、どの方向でも力を出せるタイプです。職種より、勤務時間や休みの形といった働き方の条件で絞り込むと決めやすくなります。どのグループも少ない場合は、疲れがたまっている可能性もあるため、まず休むことを優先してください。
向いている仕事が分かったら、すぐに退職したほうがいいですか?
急ぐ必要はありません。在職中に求人票を集めたり、気になる職種で働く人に話を聞いたりしておくと、辞めたあとに迷う時間が短くなります。退職の時期は、担任の区切りや生活費の見通しと合わせて考えると安心です。
保育士資格は、異業種の仕事で役に立ちますか?
異業種の採用では、資格の名前より、保育の現場で何をしてきたかという経験の中身が見られることが多くなります。ただし、子ども関連の企業や施設の事務などでは、仕事の理解が早いと受け止められる場合もあります。保育に戻る可能性を残したい人は、保育士登録証を大切に保管しておきましょう[8]。
診断の結果を、面接で話してもいいですか?
「診断でB型でした」とそのまま伝えるより、診断のもとになった保育の場面を話すほうが伝わります。たとえば「行事の準備表を締め切りから逆算して作り、職員に分担してきました」のように、具体的な行動で説明すると、採用担当にも強みとして届きます。
20代と30代で、向いている仕事の選び方は変わりますか?
診断の考え方は年代によって変わりません。ただし年代が上がるほど、未経験で応募できる求人の幅や、収入をどこまで下げられるかといった条件の影響が大きくなります。タイプに加えて、譲れない条件を3つほど決めてから求人を探すと、選び方がぶれにくくなります。
パートや派遣の保育士でも、この診断は使えますか?
使えます。担任の経験がなくても、補助として子どもや保護者と関わった場面、準備や片付けを任された場面で答えれば十分です。働いた時間が短い人ほど、印象に残っている場面がはっきりしていて、傾向が出やすいこともあります。
参考にした資料
- 東京都福祉局「令和4年度東京都保育士実態調査 結果の概要」
- 放課後児童健全育成事業の設備及び運営に関する基準 第10条
- 児童福祉法に基づく指定通所支援の事業等の人員、設備及び運営に関する基準 第5条・第66条
- 厚生労働省 求職者向けリーフレット(2024年4月)
- 厚生労働省「職業安定法施行規則改正|労働条件明示等」
- こども家庭庁「保育士有効求人倍率(R8.7)」(出典:厚労省 職業安定業務統計)
- こころの耳「働く人の『こころの耳電話相談』」
- 児童福祉法 第18条の18
※制度や数値は記事の更新時点で公的機関の資料により確認しています。最新の情報は各リンク先でご確認ください。