保育士が退職後に職業訓練を受けるには?ハローワークの使い方

3月末での退職が決まり、次は事務の仕事に就きたいと考えている。けれど、パソコンで作ったことがあるのは、園だよりの文書と、行事の係分担の簡単な表くらい。求人票に並ぶ「基本的なPC操作」「表計算ソフトの使用経験」という文字を見るたびに、自分にできるのだろうかと手が止まります。

そんなときに選択肢に入ってくるのが、職業訓練です。ただ、調べ始めると「ハローワークで何をすればいいのか」「失業保険はどうなるのか」「保育士でも受けられるのか」と、分からないことが次々に出てきます。手続きの順番を知らないまま動くと、受け取れるはずの給付の時期や、訓練を始められる時期がずれてしまうこともあります。

この記事では、保育士が退職後に職業訓練を考えるときの、ハローワークでの手続きの流れと、失業保険(雇用保険の基本手当)との関係を整理しました。訓練の内容や条件は地域や時期で変わるため、窓口で何を確かめればよいかもあわせて紹介します。

この記事でわかること

  • 退職後の職業訓練が、どんな人に向いているか
  • ハローワークで職業訓練を申し込むまでの流れ
  • 失業保険(基本手当)と職業訓練の関係で押さえたい点
  • 訓練を申し込む前に窓口で確認したいこと
  • 退職後に並行して進めたい健康保険・年金の手続き

結論

退職後に職業訓練を受けたい保育士は、まず住所地のハローワークで離職票を提出して求職の申込みをし、職業相談の中で訓練を希望していることを伝えるのが基本の流れです。失業保険(基本手当)は、受給資格決定日から通算7日間の待期があり[1]、自己都合退職の場合は、2025年4月1日以降の離職なら原則1か月の給付制限があります[2]。ただし、離職期間中や離職日前1年以内に、教育訓練給付金の対象となる教育訓練等を自ら受けた場合は、この給付制限が解除されます[3]。訓練の種類によって受講中の扱いが違うため、申し込む前に窓口で確認してから選ぶことが欠かせません。

01退職後の職業訓練は、どんな人に向いているか

要点:職業訓練は、異業種で必要になる知識や操作を、退職後の期間に集中して身につける方法の一つです。応募したい職種が決まっていて、足りない知識がはっきりしている人ほど、効果を感じやすくなります。

保育士が異業種に移るとき、壁になりやすいのは、保育では使わなかった知識や道具です。事務ならパソコンの操作や書類の作り方、経理ならお金の流れを記録する考え方。保育の経験で補える部分も多いものの、基本の操作ができないと、応募の段階で不安が大きくなります。職業訓練は、こうした「足りない部分」を、一定の期間で体系的に学ぶための選択肢です。

一方で、職業訓練がいちばんの近道とは限りません。応募したい仕事がまだ決まっていない人は、訓練の分野を選べずに迷ってしまいます。すでにパソコンの操作に慣れている人なら、訓練を受けるより、すぐに転職活動を始めたほうが早いこともあります。自分がどちらに近いかは、次の表で、学び方ごとの違いを比べながら考えてみてください。

図1

比べる点退職後すぐに転職活動退職後に職業訓練を受ける在職中に講座で学ぶ
向いている人応募したい職種が決まっていて、必要な知識もある程度ある未経験の分野の基礎を、まとまった期間で学びたい収入を途切れさせずに準備したい
お金の面要件を満たせば基本手当を受けながら活動できる受講料や受講中の基本手当の扱いは訓練の種類で違う。窓口で確認受講料は自分で払うのが基本。教育訓練給付金の対象講座か確認
時間の面すぐに動ける開講日が決まっているため、退職日から間が空くこともある仕事のあとや休日に時間を確保する必要がある
気をつけたい点準備が足りないまま応募すると、書類で苦戦しやすい訓練を受けること自体が目的にならないようにする行事の時期は学ぶ時間が取りにくい
図1 退職後の学び方の比べ方

異業種の中でも事務職を考えている人は、仕事内容や求められる力を保育士から事務職への転職で確かめてから訓練の分野を選ぶと、迷いにくくなります。

保育の経験は、訓練の場でも活きる

「保育しかしてこなかった自分が、教室で学び直せるだろうか」と不安になる人もいます。けれど、毎日の連絡帳や指導計画で、決まった形式に沿って記録をまとめてきた経験は、書類の作り方を学ぶときの土台になります。行事の準備で、締め切りから逆算して作業を進めてきた経験は、課題の提出や、訓練中の就職活動を並行して進めるときに役立ちます。訓練の場で一からすべてを学ぶわけではなく、保育で身につけた力に、新しい道具の使い方を足していくと考えると、気持ちが楽になります。

調べ始めるのは、退職する前がいい

職業訓練は、退職してから考え始めると、開講の時期や選考の日程に合わせるまでに時間がかかることがあります。在職中のうちに、住所地のハローワークの案内で、どんな分野の訓練がいつごろ募集されているかを調べておくと、退職日を決めるときの参考になります。担任をしている場合、退職日は年度末になることが多いので、年明けごろから情報を集め始めると、春以降の動き方を落ち着いて考えられます。退職前に下調べをしておけば、退職後にハローワークへ行ったとき、職業相談で「この分野の、この時期の訓練を考えている」と具体的に話せます。

02ハローワークで職業訓練を申し込むまでの流れ

要点:離職票を受け取り、住所地のハローワークで求職の申込みをして、職業相談で訓練の希望を伝えます。訓練によっては説明会や選考があるため、時間に余裕を持って動き始めます。

図2

  1. 離職票を受け取る

    退職後、勤務先から離職票が届きます。2025年1月20日からは、条件を満たせばマイナポータルで直接受け取ることもできます[4]

  2. 住所地のハローワークで求職の申込みをする

    離職票を提出して求職の申込みを行い、受給資格の決定を受けます。この日から通算7日間が待期期間です[1]

  3. 職業相談で訓練の希望を伝える

    応募したい職種と、足りないと感じている知識を具体的に伝えます。保育で使っていたパソコンの範囲も話しておくと、分野を選びやすくなります

  4. 訓練の内容を確かめる

    案内された訓練の期間、時間割、費用、受講中の基本手当の扱いを確認します。説明会や見学がある場合は参加します

  5. 申し込みと選考を受ける

    申込書を出し、選考がある場合は面接や筆記に備えます。志望の理由は「訓練を受けてどんな仕事に就きたいか」で伝えます

  6. 失業の認定を受けながら学ぶ

    基本手当を受ける場合、失業の認定は原則4週間に1回、ハローワークで受けます[1]。訓練中の認定の扱いは窓口の案内に従います

図2 ハローワークで職業訓練を申し込むまでの流れ

職業相談で伝えておきたいこと

職業相談では、「事務の仕事がしたい」とだけ伝えるより、保育で何をしてきたかと、何が足りないと感じているかを具体的に話すほうが、合った訓練を案内してもらいやすくなります。たとえば「園だよりを文書作成ソフトで毎月作っていたが、表計算ソフトは簡単な表しか作ったことがない」「行事の予算の管理を手伝っていた」といった話です。訓練に通える曜日や時間帯、子育てや通院の予定があれば、それも最初に伝えておきましょう。相談は一度で終わらせる必要はなく、訓練の案内を見てから、改めて相談に行っても構いません。

離職票が届かないとき

離職票は、手続きの出発点になる書類です。退職後しばらくたっても届かない場合は、まず勤務先に送付の状況を確認してください。マイナポータルでの受け取りは、マイナンバーのハローワークへの登録や、勤務先の電子申請などの条件を満たした場合に限られます。また、勤務先が「離職票交付なし」で届け出ていると発行されないため[4]、退職前に、離職票が必要であることを伝えておくと安心です。離職票の見方や受け取り方は退職後の離職票の受け取り方で詳しく紹介しています。

03失業保険(基本手当)と職業訓練の関係

要点:基本手当には、受給できる条件、待期と給付制限、受給できる日数、受給期間の決まりがあります。職業訓練を受ける場合も、まずこの基本の流れを押さえておくと、訓練を始める時期を考えやすくなります。

図3

  1. 退職日勤務先を退職する。受給期間は原則として離職日の翌日から1年[5]
  2. 受給資格決定日離職票を提出し、求職の申込みをした日[1]
  3. その後の7日間待期期間。離職理由にかかわらず基本手当は支給されない[1]
  4. 待期のあと原則1か月自己都合退職の給付制限[2]。教育訓練等を自ら受けた場合は解除される[3]
  5. 原則4週間に1回ハローワークで失業の認定を受ける[1]
  6. 離職日の翌日から1年受給期間の終わり。病気や出産などで働けない期間がある場合は延長できる[5]
図3 自己都合で退職した場合の基本手当の流れ(2025年4月1日以降の離職)

この流れは、自己都合で退職した場合の一般的な例です。特定受給資格者や特定理由離職者にあたる場合や、訓練の種類によっては扱いが変わるため、自分の場合の日程は、受給資格の決定を受けるときに窓口で確認してください。

受給の条件:被保険者期間が通算12か月以上

基本手当を受けるには、原則として離職日以前2年間に、雇用保険の被保険者期間が通算12か月以上必要です[6]。パートで働いていた期間がある人は、賃金支払いの基礎日数が11日以上、または基礎時間数が80時間以上ある月を1か月として数える点に注意してください[6]。

受け取れる日数:勤続年数で変わる

自己都合で退職した一般の離職者の所定給付日数は、年齢を問わず、被保険者であった期間が1年以上10年未満なら90日、10年以上20年未満なら120日、20年以上なら150日です[7]。訓練の期間と、受け取れる日数の関係も、窓口で確かめておきたい点です。

図4

自己都合退職の所定給付日数(一般の離職者)[7]

被保険者期間 1年以上10年未満90日
被保険者期間 10年以上20年未満120日
被保険者期間 20年以上150日
図4 自己都合退職の所定給付日数(一般の離職者)[7]

給付制限が解除される場合

2025年4月からは、離職期間中や離職日前1年以内に、教育訓練給付金の対象となる教育訓練等を自ら受けた場合、自己都合離職による給付制限が解除されるようになりました[3]。在職中に講座で学び始めていた人は、その講座が対象になるかどうかを確認しておくと、退職後の収入の見通しが変わる可能性があります。対象かどうかは、講座を選ぶ段階で、講座の案内やハローワークで確かめてください。

体調や家庭の事情で退職した場合

体力の不足や心身の不調、妊娠・出産・育児、家族の介護などの事情による自己都合離職は、特定理由離職者にあたる場合があります[8]。また、病気やけが、妊娠・出産・育児などで30日以上続けて働けない場合は、申請によって受給期間を延長でき、延長は最長3年です[5]。体調を整えてから訓練を受けたい人は、まずこの点を窓口で相談してください。失業保険の手続き全体は保育士の退職と失業保険にまとめています。

訓練中の生活費を、月ごとに見積もる

訓練を受けている間の暮らしを考えるときは、家賃や食費のほかに、退職後に自分で払うことになる健康保険料や国民年金の保険料、住民税も見込んでおく必要があります。住民税は、退職した時期によって払い方が変わります。給与から天引きされていた人が1月1日から4月30日までに退職した場合は、5月31日までに支払われる給与や退職金から、残りの税額がまとめて差し引かれます。6月1日から12月31日までに退職した場合は、残りの税額を自分で納める形に切り替わります[9]。3月末に退職する保育士は、最後の給与の手取りが思ったより少なくなることがあるため、あらかじめ給与明細で確かめておくと慌てずに済みます。

04申し込む前に、窓口で確認したいこと

要点:職業訓練の期間、費用、受講中の基本手当の扱い、選考の有無は、訓練の種類や地域によって違います。申し込む前に次の点を確かめておくと、受講してから「思っていたのと違う」となるのを防げます。

図5

  • 訓練の期間と開講日退職日から開講までに間が空く場合、その間の生活費を見込んでおく必要がある
  • 受講料と教材費自己負担があるかどうか、いくらかかるかは訓練によって違う
  • 受講中の基本手当の扱い給付制限や支給の扱いが、訓練の種類によって変わることがある
  • 受給期間との関係受給期間は原則として離職日の翌日から1年[5]。開講が遅いと期間が足りなくなることも
  • 選考の有無と内容面接や筆記がある場合は、志望の理由を準備しておく
  • 時間割と通学時間子育てや通院と両立できるか、毎日の通学が続けられるか
  • 修了後の就職支援求人の紹介や、応募書類の添削などの支援があるか
  • 自分で選ぶ講座の場合教育訓練給付金の対象講座か。給付制限の解除に関わる[3]
図5 職業訓練を申し込む前にハローワークで確認したいこと

窓口では、聞いた内容をその場でメモに残してください。説明を一度聞いただけでは、受講中の扱いや手続きの日程を覚えきれないことがよくあります。分からなかったところは、遠慮せずに「紙に書いてもらえますか」と頼んで構いません。家族と生活費の相談をするときにも、そのメモがそのまま材料になります。

訓練の分野は、求人票から逆算して選ぶ

どの分野の訓練を受けるか迷ったら、応募したい職種の求人票を10枚ほど集めて、「応募の条件」や「歓迎する経験」の欄に何が書かれているかを数えてみてください。表計算ソフトの操作が多く挙がっているのか、会計の知識なのか、電話での対応なのか。数が多いものから順に、訓練で身につけたいことの優先順位が決まります。何となく人気のある分野を選ぶより、自分が応募したい仕事で求められている力から逆算するほうが、修了後の就職活動につながりやすくなります。

05事例:訓練を経て、未経験の経理補助になった30歳の場合

要点:退職後にハローワークで職業訓練を受け、未経験の事務職に転職したモデルケースです。手続きでつまずいたところと、訓練を選ぶときに確かめたことを中心に紹介します。

訓練の3か月で「できない」が「やったことがある」に変わった

相談事例(モデルケース)

お名前
さちさん(仮名)・30歳
保育士歴
8年(相談当時は退職して1か月)
勤務先
小規模保育事業所(定員12名)、1・2歳児の保育を担当
変化
退職から再就職まで 約7か月、表計算ソフト 簡単な表のみ → 請求書や集計表を作成

編集部職業訓練を考えたのは、いつごろでしたか。

さちさん

退職を決めた年明けです。事務の求人を見たら、どれも「表計算ソフトが使える方」って書いてあって。園では、行事の係分担を表にするくらいしかやったことがなかったので、このまま応募しても無理だなと思いました。

編集部ハローワークの手続きで、困ったことはありましたか。

さちさん

離職票がなかなか届かなくて、退職してから2週間くらい何もできなかったんです。園に電話するのも気まずくて。届いてからすぐ求職の申込みに行って、職業相談で「事務に移りたいけど、パソコンに自信がない」と正直に話しました。窓口の方に「保育の連絡帳や記録の経験は、事務でも活きますよ」と言われて、少しほっとしたのを覚えています。

編集部訓練を選ぶとき、何を確かめましたか。

さちさん

期間と時間割と、受講中のお金のことです。基本手当の扱いは、一回聞いただけだと正直よく分からなくて、二回目の相談のときに紙に書いてもらいました。私が受けたのは、3か月の事務系のコースで、平日の昼間に通うものでした。選考の面接では、「訓練のあと、どんな仕事に就きたいか」を具体的に聞かれました。

編集部訓練を受けてみて、どうでしたか。

さちさん

同じクラスに、元介護職の人や元販売員の人がいて、みんな同じように不安を抱えてたんです。30歳で学生に戻ったみたいで、最初は恥ずかしかったけど、毎日家でも1時間復習して、最後には請求書や集計表を自分で作れるようになりました。

編集部就職活動では、保育の経験をどう伝えましたか。

さちさん

小規模園だったので、保育だけじゃなくて、おやつの発注とか、保護者からの集金の記録も担当してたんです。それを職務経歴書に書いたら、面接で「数字を扱う仕事を嫌がらない人だね」って言われて。保育のときは雑用だと思ってた仕事が、ちゃんと経験になってたんだと思いました。

「できません」が「訓練でやりました」に変わっただけで、面接で顔を上げて話せるようになりました。

さちさん(仮名)

さちさんは訓練の修了前から応募を始め、6社に書類を送って3社の面接を受け、地元の建設会社の経理補助として採用されました。退職から再就職までは約7か月。そのうち2か月ほどは、離職票を待つ期間と、訓練の開講を待つ期間でした。今は、月末の請求書の作成と、現場ごとの経費の集計を担当しています。「待つ期間があると最初から分かっていたら、在職中にもう少し調べておけた」というのが、さちさんの振り返りです。

このケースから分かるのは、職業訓練は「受けること」より「受ける前の確認」で結果が変わるということです。期間、お金、受講中の扱いを紙に書いてもらうところまで確認したことで、さちさんは訓練中の生活費の見通しを立て、学ぶことに集中できました。

※相談で多く寄せられる状況をもとに再構成したモデルケースです。特定の個人ではなく、数値は一例です。

06訓練に期待しすぎないために、正直にお伝えしたいこと

要点:職業訓練は、受ければ就職が決まるものではありません。また、退職後は健康保険や年金の手続きも同時に進める必要があり、訓練のことだけを考えていると、大切な期限を逃すことがあります。

訓練は「目的」ではなく「手段」

訓練を修了すると、大きな達成感があります。けれど、採用する側が見ているのは、訓練を受けたことより、その知識を使って何をしたいかです。訓練の前に、どんな仕事に就きたいかを決めておき、訓練中から求人票を集めておくと、修了後の動きがスムーズになります。また、訓練で学べるのは基礎の部分です。実際の職場で使う手順や専門用語は、入社してから覚えることも多いと考えておくと、働き始めてからの戸惑いが小さくなります。

毎日通い続けられるかを、先に考える

訓練は、決まった時間に、決まった場所へ通うことが基本です。保育の仕事を離れて生活のリズムが崩れていたり、子どもの送り迎えや家族の通院の付き添いがあったりすると、思った以上に通い続けるのが大変になります。申し込む前に、訓練の時間割と自宅からの通学時間を確かめ、1週間の予定表に当てはめてみてください。無理があると分かったら、通学の負担が小さい訓練を探すか、在職中に講座で学ぶ方法に切り替えることも考えられます。

退職後の手続きを並行して進める

退職日の翌日以降は、在職中の健康保険の資格では受診できなくなります[10]。健康保険を任意継続する場合は、退職日の翌日から20日以内に申出書を提出する必要があり[11]、国民健康保険に入る場合は14日以内に市区町村へ届け出ます[12]。会社員等にならない場合は、国民年金の第1号被保険者の手続きも、退職日の翌日から14日以内に行います[13]。失業などで保険料の納付が難しいときは、特例免除を申請できます[14]。訓練の申し込みと同じ時期に期限が重なるため、カレンダーに書き込んでおくと安心です。退職後のお金の見通しは退職後の生活費とお金の準備も参考にしてください。

保育に戻るという選択肢も消えない

訓練を受けてみて、やはり保育の仕事が合っていると感じる人もいます。保育の現場に戻りたくなった場合は、保育士・保育所支援センターが、保育士への職業紹介などの就業支援を行っています[15]。訓練で身につけたパソコンの操作は、保育の現場に戻ったときにも、書類の作成や記録の場面で役立ちます。訓練以外の準備も含めて、異業種へ移るまでの道筋を知りたい人は保育士から異業種への転職の始め方を読んでみてください。

訓練を受けるか、すぐに転職活動を始めるか、まだ迷っている段階なら、ほいくの相談室で、保育の経験をどう活かせるかを整理するところから相談できます。転職先を決めていない段階の相談でも大丈夫です。

よくある質問

保育士の資格があっても、職業訓練は受けられますか?

保育士資格を持っているかどうかで、一律に受けられないということはありません。受講できる条件や選考の基準は訓練ごとに決まっているため、住所地のハローワークで、希望する訓練の条件を確認してください。

自己都合で辞めた場合、給付制限は何か月ですか?

離職日が2025年4月1日以降なら、原則1か月です。ただし、離職日から遡って5年間に、正当な理由のない自己都合退職で2回以上受給資格の決定を受けている場合(今回が3回目以上)は3か月になります[2]。

在職中に講座を受けておくと、何か違いはありますか?

離職日前1年以内に、教育訓練給付金の対象となる教育訓練等を自ら受けていれば、自己都合離職の給付制限が解除されます[3]。講座を選ぶ段階で、対象講座かどうかを確認しておくと安心です。

離職票の退職理由が、実際と違っていました。

離職票の離職理由が実際と異なる場合は、ハローワークに異議を述べて事情を説明できます。必要に応じて証拠を出し、事業主都合や特定理由離職者への変更が認められれば、給付制限は設けられません[16]。

体調が悪く、すぐには訓練に通えそうにありません。

病気やけがなどで30日以上続けて働けない場合は、申請によって受給期間を延長できます(最長3年)[5]。まずは体調を整えることを優先し、通院先の医師にも相談しながら、訓練を始める時期を考えてください。

離職票は、いつごろ届くものですか?

届く時期は、勤務先の手続きの進み方によって変わります。退職前に、離職票を送ってもらう時期と方法を確認しておくと安心です。条件を満たせば、マイナポータルで直接受け取ることもできます[4]。

参考にした資料

  1. ハローワーク「よくあるご質問(雇用保険について)」
  2. ハローワーク「よくあるご質問(雇用保険について)」
  3. 厚生労働省 雇用保険部会資料「令和6年雇用保険制度改正(令和7年4月1日施行分)について」
  4. 厚生労働省リーフレット「離職票」のマイナポータル直接送付
  5. ハローワーク「基本手当について」
  6. ハローワーク「基本手当について」
  7. ハローワーク「基本手当の所定給付日数」
  8. ハローワーク「特定受給資格者及び特定理由離職者の範囲と判断基準」
  9. 東京都主税局「特別徴収にかかる手続きについて」
  10. 協会けんぽ宮城支部「マイナ保険証や資格確認書の使用について」
  11. 協会けんぽ「任意継続」
  12. e-Gov法令検索「国民健康保険法施行規則」
  13. 日本年金機構「国民年金に加入するための手続き」
  14. 日本年金機構「会社を退職したときの国民年金の手続き」
  15. こども家庭庁「保育人材の確保のための総合的な対策」令和8年3月版
  16. 確かめよう労働条件Q&A「退職勧奨後、離職票に自己都合退職と記載されました…」

※制度や数値は記事の更新時点で公的機関の資料により確認しています。最新の情報は各リンク先でご確認ください。

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