保育士の年収の平均は?公的統計で見る相場と地域差

寝る前に布団の中で「保育士 年収 平均」と検索すると、427.6万円という数字が目に入る。思わずスマホを持つ手が止まります。去年の源泉徴収票に書かれていた自分の年収は、そこから60万円以上も低い。「私の園が特別に安いのか、それとも私の働き方が足りないのか」。そんな考えが頭の中を回り続けて、なかなか眠れません。

平均年収の数字は、自分の立ち位置を知る手がかりになる一方で、使い方を間違えると、必要以上に落ち込む原因にもなります。統計の平均は、年齢も地域も、働く園の種類もばらばらの人をまとめた数字だからです。20代の自分と、平均年齢40歳の集団を比べれば、差があって当然という面もあります。

この記事では、保育士の平均年収、月収、時給を、国の公的な統計をもとに整理します。そのうえで、平均と自分を比べるときの注意点、地域や経験年数による違い、自分の年収が「相場のどのあたり」にあるのかを確かめる手順を紹介します。数字に振り回されるのではなく、数字を道具として使えるようになることを目指しています。

この記事でわかること

  • 公的統計で見る保育士の平均年収・月収換算・時給
  • 平均年収と自分の年収を比べる前に知っておきたい4つのこと
  • 地域によって給与相場が変わる仕組み(公定価格の地域区分)
  • 経験年数、役割、働き方による違い
  • 自分の年収の「相場の位置」を確かめる手順

結論

保育士の平均年収は、厚生労働省の職業情報提供サイトで公表されている令和7年賃金構造基本統計調査に基づく数字で427.6万円、平均年齢は40.3歳です[1]。こども家庭庁の資料では、役職者を除いた月収換算(毎月の給与に年間賞与の12分の1を足した額)は2025年に34.3万円で、全産業の39.6万円より約5万円低くなっています[2]。ただし、保育士の給与は公定価格の地域区分によって地域差があり[3]、経験年数や役割、園の配分でも変わります。自分の年収を比べるときは、全国平均だけでなく、同じ地域・同じ経験年数の求人と並べると、実感に近い相場が分かります。

01公的統計で見る、保育士の平均年収・月収・時給

要点:保育士の年収は427.6万円、月収換算は34.3万円、一般労働者の1時間あたりの賃金は2,147円です。いずれも全産業より低い水準ですが、資料ごとに計算の方法が違うため、数字の意味を分けて読みます。

保育士の給与を表す公的な数字は、一つではありません。年収、月収換算、1時間あたりの賃金など、資料によって切り取り方が違います。まずは、それぞれの数字が何を表しているのかを並べてみます。

図1

指標保育士参考(全産業など)何を表しているか
年収427.6万円[1]―令和7年賃金構造基本統計調査に基づく、保育士の年間の賃金
平均年齢40.3歳[1]一般労働者44.4歳[4]集計の対象になった人の平均の年齢
月収換算(2025年)34.3万円[2]全産業39.6万円[2]毎月の給与に年間賞与の12分の1を足した額(役職者を除く)
1時間あたりの賃金一般労働者2,147円、短時間労働者1,419円[1]―一般労働者は残業代と賞与を含んだ額
月の労働時間163時間[1]―集計の対象になった保育士の月の労働時間
図1 公的統計で見る保育士の給与の主な数字

この表の中で、自分と比べやすいのは「1時間あたりの賃金」です。一般労働者の保育士は2,147円で、これは残業代と賞与を含んだ額です[1]。自分の年収を、1年間に実際に働いた時間で割ってみてください。持ち帰りの時間や、タイムカードを押したあとの残業も含めて計算すると、年収だけで比べたときとは違う姿が見えることがあります。年収が平均に近くても、働く時間が長ければ、時間あたりの給料は低くなります。

月収換算は、2012年から8万円上がっている

こども家庭庁の資料によると、保育士の月収換算は2012年の26.3万円から、2025年には34.3万円になりました。同じ期間に全産業は35.0万円から39.6万円になっており、保育士と全産業の差は8.7万円から5.3万円に縮まっています[2]。保育士の給与は「ずっと低いまま」ではなく、国の改善によって少しずつ上がってきたことが分かります。

「月給」と「賞与」を分けた数字には注意がいる

保育士の平均の「月給」や「ボーナス」を知りたい人は多いのですが、ここで紹介した資料で確かめられるのは、賞与を12で割って足した月収換算と、年収の数字です。毎月の所定内給与と年間の賞与を分けた保育士の数字は、この記事では確認できていないため載せていません。インターネット上で見かける「保育士の平均月給」は、調べた年や計算の方法が資料ごとに違うことがあります。数字を見るときは、何年の、どの調査の、何を含んだ額なのかを確かめる習慣をつけてください。

賞与と昇給の決まり方は園によって大きく違います。自分の園の仕組みを確かめる方法は保育士のボーナスと昇給の決まり方で詳しく紹介しています。

02平均年収と自分の年収を比べる前に知っておきたい4つのこと

要点:平均年収は、年齢、集計の範囲、統計の時期、平均という計算方法の4つの理由で、自分の年収とずれやすい数字です。この4つを知ったうえで比べると、必要以上に落ち込まずに済みます。

図2

平均年齢は40.3歳

保育士の年収427.6万円は、平均年齢40.3歳の集団の数字です[1]。20代と比べれば差が出るのは自然なことです

自分と同じ年代で比べる

集計の範囲が資料で違う

役職者を含むか、残業代や賞与を含むかが資料ごとに違い、数字の意味が変わります

何を含む数字かを確かめる

最近の改善が入りきっていない

令和6年度の改善は2025年の賞与などに反映しきれておらず、令和7年度の改善は2025年の賃金に影響していません[5]

今年の明細で確かめる

平均は高い人に引っ張られる

平均は、一部の高い年収の人がいると全体より高めに出ます。多くの人は平均より少し下にいることがあります

平均を「真ん中」と思い込まない

図2 平均年収と比べる前に知っておきたい4つのこと

年齢による差は、自分と同じ年代で考える

保育士の年収の平均は、平均年齢40.3歳の人たちの数字です[1]。保育士歴20年近いベテランや、主任、副主任などの役割を担っている人も含まれていると考えられます。保育士歴3〜5年の20代の人が、この数字と自分の年収を比べて「100万円も低い」と感じるのは、比べる相手の条件が違うためでもあります。

統計は「少し前の姿」を写している

公定価格の保育士等の人件費は、令和6年度に10.7%、令和7年度に5.3%改善されました[6]。けれども、統計が写しているのは2025年6月時点などの過去の姿です。令和7年度の改善は2025年12月の適用のため、2025年の保育士の賃金には影響していないと注記されています[5]。統計の平均よりも、今年の自分の明細のほうが新しい情報を持っている、ということは覚えておいてください。

平均と「真ん中」の違いを、例で考える

平均という計算方法にも、気をつけたい性質があります。例:10人の保育士のうち、8人の年収が300万〜350万円、2人が主任や園長で600万円だったとします。このとき平均は約390万円になりますが、10人のうち8人は平均より下にいます。高い年収の人が少しいるだけで、平均は多くの人の実感より上に出るのです。

公的な統計は、大勢の人の数字をまとめているため、ここまで極端な形にはなりにくいものの、同じ性質は持っています。「平均より低い=自分は下のほう」と決めつけず、平均はあくまで全体の水準を知るための数字として使ってください。

03地域によって給与相場が変わる仕組み

要点:私立保育所の人件費のもとになる公定価格には8つの地域区分があり、地域によって積算される人件費が違います。そのため、同じ経験の保育士でも、働く市区町村によって給与相場が変わります。

保育士の給与に地域差があるのは、園の努力だけが理由ではありません。私立保育所の運営費のもとになる公定価格には、20/100、16/100、15/100、12/100、10/100、6/100、3/100、その他の8つの地域区分があり、国家公務員・地方公務員の地域手当の区分に合わせて決められています[3]。

令和8年度の公定価格では、賞与や地域手当などを含めた保育士1人あたりの予算積算上の人件費年額が、次のように示されています[7]。これは処遇改善等加算を含まない、運営費を計算するための数字で、実際に支払われる給与そのものではありません。それでも、地域によってどのくらい差があるのかを知る手がかりになります。

図3

予算積算上の保育士1人あたりの人件費年額(令和8年度・処遇改善等加算を含まない)[7]

20/100地域548万円
全国平均491万円
その他地域458万円
図3 予算積算上の保育士1人あたりの人件費年額(令和8年度・処遇改善等加算を含まない)[7]

20/100地域と「その他地域」の間には、積算の上で90万円の差があります[7]。なお、この地域区分は令和6年人事院勧告を踏まえた見直しが検討されていますが、2026年4月には実施されず、令和9年度に向けて引き続き検討することとされています[8]。

都市部は、求人の多さと住まいの補助にも差がある

地域差は給与だけではありません。2026年7月の保育士の有効求人倍率は全国で2.80倍ですが[9]、東京都では4.04倍でした[10]。保育士を求める園が多い地域では、採用のために条件を工夫する園も出てきます。

住まいの補助にも地域差があります。東京都の保育従事職員宿舎借り上げ支援事業は1戸あたり月82,000円が基準額で[11]、埼玉県は月額42,000円〜75,000円と市町村によって異なると案内しています[12]。都市部は家賃も高いため、給与の額面だけでなく、住まいの補助を含めて比べることが欠かせません。

同じ地域区分でも、園によって差が出る

地域区分は、あくまで国が運営費を計算するときの物差しです。同じ市の中でも、処遇改善等加算をどこまで取得しているか、加算を職員にどう配っているか、賞与を何か月分出しているかによって、園ごとの給与には差が出ます。2026年7月からは、経営情報等の報告を行わない施設は基本分単価の5%相当が減算されることになり[13]、運営の状況が園の収入に響く仕組みも加わりました。地域の相場を知ることと、個々の園の条件を確かめることは、分けて考える必要があります。

地域の相場を自分で調べる方法

公的な統計では、市区町村ごとの保育士の給与までは分かりません。地域の相場を知るには、求人を自分で並べるのが近道です。通勤できる範囲の求人を、同じ雇用形態、近い経験年数の条件で5〜10件選び、月給、賞与、住宅手当を年間で合計してみてください。最も高い求人と最も低い求人を除いた真ん中あたりが、その地域の「自分にとっての相場」です。地域ごとの求人の比べ方は地域別に保育士の求人を比べる方法で詳しく紹介しています。

04経験年数・役割・働き方による違い

要点:経験年数、任される役割、雇用形態、運営主体によっても年収は変わります。とくに、正社員とパート、公立と私立では給与の決め方そのものが違うため、同じ物差しでは比べられません。

図4

  • 1

    経験年数

    処遇改善等加算の区分1は、職員の平均経験年数に応じて加算率が2〜12%になる[14]。園の昇給の仕組みでも差が出る

  • 2

    役割

    区分3には月額4万円分と5千円分の枠があり[14]、任される役割によって手当が変わる

  • 3

    雇用形態

    短時間労働者の保育士の1時間あたりの賃金は1,419円[1]。パートは時給と働く時間で年収が決まる

  • 4

    運営主体

    公立の正規職員は自治体の給与制度、私立は法人の給与規程で決まる。非常勤の会計年度任用職員は制度が別

図4 年収に差がつく4つの条件

経験年数は、園の昇給の仕組みしだいで効き方が変わる

経験年数が長くなれば年収が上がるかどうかは、園の昇給の仕組みによって違います。号俸表で毎年上がる園もあれば、評価や園長の判断で決まる園もあります。また、処遇改善等加算の区分1は職員の平均経験年数に応じて加算率が変わるため[14]、長く勤める職員が多い園ほど、加算の面では有利になりやすい仕組みです。

役割による差は、30代から開きやすい

20代のうちは、同じ園の同年代の保育士の年収に大きな差はつきにくいものです。差が開きやすいのは、クラスのまとめ役や乳児・幼児のリーダー、主任などの役割を任され始める30代以降です。区分3の加算には月額4万円分と5千円分の枠があり[14]、どの役割に就くかで年収が変わります。東京都では、職務分野別リーダー等として発令された職員を対象にしたキャリアアップ補助金もあります[15]。平均年収の数字の中には、こうした役割の手当を受けている人の年収も含まれていると考えると、自分との差の理由が見えやすくなります。

パートは時給で、公立と私立は仕組みで比べる

パートで働く保育士は、年収ではなく時給で相場を見るほうが比べやすくなります。統計では、短時間労働者の保育士の1時間あたりの賃金は1,419円です[1]。パートの時給の相場の見方は保育士のパートの時給の相場で詳しく扱っています。公立保育園は自治体の給与制度で決まるため、私立とは比べ方が違います。自治体の非常勤職員の制度である会計年度任用職員は、2020年4月に始まった制度で、2024年4月からはパートタイムの職員にも条例で勤勉手当を支給できるようになりました[16]。公立と私立の違いは公立と私立の保育士の給料の比べ方を参考にしてください。

05自分の年収の「相場の位置」を確かめる手順

要点:源泉徴収票で自分の年収を確かめ、住まいの補助なども足して「実質の年収」を出し、同じ地域・同じ経験の求人と並べます。全国平均は最後に参考として見るくらいがちょうどよい使い方です。

図5

  1. 自分の年収を確かめる

    源泉徴収票の「支払金額」で、賞与や一時金を含めた1年間の額面の年収を確かめる

  2. 実質の年収を出す

    住宅手当や宿舎借り上げなど、住まいの補助を年間でいくら受けているかを足す

  3. 地域の求人を集める

    通勤できる範囲で、同じ雇用形態・近い経験年数の求人を5〜10件選ぶ

  4. 求人を年収に直す

    月給×12に賞与と一時金を足し、住宅手当などの補助も年間で計算する

  5. 真ん中の位置と比べる

    最も高いものと低いものを除いた真ん中あたりと、自分の実質の年収を比べる

  6. 全国平均を参考に見る

    最後に全国の平均年収や月収換算を見て、地域全体の水準を確かめる

図5 自分の年収の相場の位置を確かめる手順

源泉徴収票は、毎年12月か1月に園から受け取る書類です。「支払金額」の欄が、その年に支払われた給与と賞与の額面の合計です。手元にない場合は、事務担当に再発行を頼むか、12か月分の明細と賞与・一時金の明細を足して計算します。住宅手当は支払金額に含まれていますが、園が部屋を借り上げている場合の補助は含まれていないため、別に足す必要があります。

この手順で比べると、「全国平均より100万円低い」という見え方が、「地域の相場の真ん中より20万円低い」「地域の相場とほぼ同じ」といった、行動につながる見え方に変わります。地域の相場と比べても低いなら、園の配分や昇給の仕組みに原因がある可能性が高く、確かめる価値があります。地域の相場どおりなら、年収を上げるには、役割を広げるか、地域や働き方を変えることを考える段階です。

06相談事例:全国平均と比べて落ち込んでいた5年目

要点:全国平均と比べて落ち込んでいた人が、比べる物差しを変えたことで、自分の年収の位置と次の一手を見つけた流れを追います。

平均より低いと思っていた年収に、住まいの補助を足してみた

相談事例(モデルケース)

お名前
かれんさん(仮名)・27歳
保育士歴
5年目
勤務先
東京23区内の小規模保育事業所(定員約15名)、1歳児担当
暮らし
園が借り上げた部屋で一人暮らし
変化
比べる物差し 全国平均だけ → 同じ区の求人10件と、住まいの補助を含めた年収

編集部相談に来たときは、どんな気持ちでしたか。

かれんさん

平均年収427万円って数字を見て、すごく落ち込んでいました。私は額面で360万円くらいで、70万円近く低い。小規模だから安いのかなとか、5年もやってるのに私の頑張りが足りないのかなとか、ぐるぐる考えていて。

編集部比べ方を変えて、何が分かりましたか。

かれんさん

まず、平均年齢が40歳だって知って、「あ、そもそも比べる相手が違ったんだ」って思いました。それから同じ区の求人を10件並べたら、私と同じくらいの経験だと、年収は350万円から390万円くらいが多かったんです。私は真ん中より少し下、くらいでした。

編集部住まいの補助を足したのは、どうしてですか。

かれんさん

相談で「家賃はいくら払っていますか」と聞かれて、自己負担が月1万円だと答えたら、「それも年収の一部として考えてみては」と言われて。家賃9万円の部屋なので、年間で90万円以上の補助を受けていたんです。正直、考えたこともなかったです。

編集部それを知って、何か決めたことはありますか。

かれんさん

借り上げは採用から5年以内なので、私は来年度で対象から外れるんです。そうすると、実質の年収が一気に下がる。だから、この1年で区分3の手当がつく役割を目指すか、住宅手当のある園に移るかを決めようと思っています。焦りじゃなくて、期限のある計画として考えられるようになりました。

平均と比べて落ち込むのをやめたら、自分がいる場所と、来年の課題がはっきり見えました。

かれんさん(仮名)

かれんさんは、園長との面談で、来年度に乳児クラスのリーダーを任せてもらえる可能性があるかを確かめました。同時に、住宅手当のある近隣の区の求人も、月に1回だけ見ることにしています。

このケースから持ち帰れるのは、平均年収は「落ち込む材料」ではなく「位置を確かめる道具」だということです。比べる相手を同じ地域・同じ経験の人にそろえ、住まいの補助のような見えにくい収入も足してみると、数字が次の一手を教えてくれます。

※相談で多く寄せられる状況をもとに再構成したモデルケースです。特定の個人ではなく、数値は一例です。

07平均の数字に振り回されないために

要点:平均より低いことは、あなたの保育の価値が低いことを意味しません。また、平均を上回ることだけを目標にすると、働き方の大事な条件を見落とすことがあります。

平均より低くても、あなたの保育の価値が低いわけではない

年収は、地域区分、園の配分、昇給の仕組みといった、個人の力では動かしにくい条件に大きく左右されます。午睡チェックを欠かさず、連絡帳で保護者とやりとりし、子どもの小さな変化に気づく。その毎日の積み重ねの価値が、そのまま年収に表れているわけではありません。平均より低いと分かったときは、自分を責めるのではなく、どの条件が年収を押し下げているのかを確かめる方向に目を向けてください。

平均を上回ることだけを目標にしない

「平均年収を超えたい」という目標は分かりやすい一方で、そこだけを見ていると、通勤時間や持ち帰りの仕事、休みの取りやすさといった条件を見落としがちです。年収が30万円上がっても、毎週の持ち帰りが5時間増えれば、時間あたりの給料は下がることもあります。年収は、働き方とセットで考えてこそ意味を持ちます。

給料が安いと感じる理由や、手取りを増やす方法の全体像は保育士の給料が安い理由と手取りを増やす方法にまとめています。自分の年収が相場のどこにあるのか、一人で調べるのが大変なときは、ほいくの相談室に相談してみてください。転職するかどうかを決める前に、数字の比べ方を一緒に整理するところから始められます。

よくある質問

保育士の年収の平均は、全産業と比べてどのくらい低いですか?

こども家庭庁の資料では、役職者を除いた月収換算で、2025年は保育士34.3万円、全産業39.6万円で、差は5.3万円です[2]。2012年の8.7万円の差からは縮まってきています。

新卒1年目の保育士の年収は、平均とどのくらい違いますか?

新卒1年目の保育士に限った公的な平均の数字は、この記事では確認できていません。1年目は夏の賞与が満額にならないことも多く、平均年齢40.3歳の集団の数字[1]とは条件が大きく違います。同じ地域の新卒向け求人を並べて比べるほうが、実感に近い相場が分かります。

東京の保育士は、地方より年収が高いのですか?

公定価格の地域区分は、国家公務員・地方公務員の地域手当の区分に合わせて決められており[3]、区分の高い地域ほど人件費の積算が高くなります[7]。自分の地域がどの区分かは、自治体やこども家庭庁の公式の資料で確かめてください。都市部は家賃などの生活費も高いため、東京都の宿舎借り上げ(1戸あたり月82,000円が基準額)[11]のような住まいの補助を含めて比べることが大切です。

平均年収の数字は、毎年いつごろ新しくなりますか?

たとえば令和7年賃金構造基本統計調査は、2025年6月分の賃金などを調べたもので、結果は2026年3月24日に公表されました[4]。調べた時期から公表までには時間がかかるため、数字を見るときは、公表日と調査の時期の両方を確かめる習慣をつけておくと安心です。

パートの保育士の平均年収はどのくらいですか?

パートは働く時間によって年収が大きく変わるため、年収より時給で見るほうが比べやすくなります。統計では、短時間労働者の保育士の1時間あたりの賃金は1,419円です[1]。

平均年収より低いなら、すぐ転職したほうがいいですか?

全国平均より低いことだけを理由に急いで決める必要はありません。まず、同じ地域・同じ経験年数の求人と比べて、自分の年収が相場のどのあたりにあるかを確かめてください。地域の相場より大きく低い場合は、園の配分や昇給の仕組みを確かめ、そのうえで職場を変えるかを考えると、判断を誤りにくくなります。

参考にした資料

  1. 厚労省 職業情報提供サイト(job tag)「保育士」
  2. こども家庭庁「基礎資料(保育士・幼稚園教諭等の処遇改善)」令和8年3月版
  3. こども家庭庁「公定価格における地域区分に関する対応について」(2024年12月19日 子ども・子育て支援等分科会 資料7)
  4. 厚労省「令和7年賃金構造基本統計調査 結果の概況」
  5. こども家庭庁「基礎資料(保育士・幼稚園教諭等の処遇改善)」令和8年3月版
  6. こども家庭庁「基礎資料(保育士・幼稚園教諭等の処遇改善)」令和8年3月版
  7. こども家庭庁通知「令和8年度における私立保育所の運営に要する費用について」(2026年7月31日 こ成保第536号)
  8. こども家庭庁「令和8年度 公定価格・基準等の見直し事項」(2026年4月)
  9. こども家庭庁「保育士有効求人倍率(R8.7)」(出典:厚労省 職業安定業務統計)
  10. こども家庭庁「保育士有効求人倍率(R8.7)」
  11. 東京都「魅力ある保育」保育従事職員宿舎借り上げ支援事業
  12. 埼玉県公式「埼玉保育ナビ」保育士復帰をお考えの方へ
  13. こども家庭庁「令和8年度 公定価格・基準等の見直し事項」(2026年4月)
  14. こども家庭庁「基礎資料(保育士・幼稚園教諭等の処遇改善)」令和8年3月版
  15. 東京都福祉局「東京都保育士等キャリアアップ補助金 東京都保育サービス推進事業補助金 令和8年度当初交付申請について」(2026年2月2日)
  16. 総務省「地方自治法の一部を改正する法律について(会計年度任用職員制度関係)」(2023年5月30日)

※制度や数値は記事の更新時点で公的機関の資料により確認しています。最新の情報は各リンク先でご確認ください。

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