早番の日の朝5時半。アラームを止めて、また鳴って、また止める。頭では「起きなきゃ」と分かっているのに、体が布団に縫いつけられたように動かない。ようやく起き上がっても、着替えの途中で胃がきゅっと痛くなる。駐車場に着いてからも、エンジンを切ったまま、しばらく園の門を見つめてしまう。
こんな朝が続くと、「怠けているだけなのでは」「こんなことで辞めたいなんて」と、自分を責めたくなるかもしれません。けれど、朝起きられない、出勤が怖いという状態は、気合いが足りないから起きるものではありません。多くの場合、体が「これ以上は無理をしないで」と出しているサインです。
この記事では、保育士が朝起きられない・出勤が怖いと感じるときに、その状態をどう受け止めればいいか、どのくらい続いたら受診したほうがいいか、どこにかかればいいかを順にまとめました。辞めるかどうかを決める前に、まず体の声を聞くところから始めてみてください。
この記事でわかること
- 朝起きられない・出勤が怖いのは、体のどんなサインなのか
- 「ただの疲れ」と「受診したほうがよい状態」を見分ける目安
- 内科・心療内科・精神科の選び方と、受診のときに伝えること
- 起きられない朝の連絡のしかたと、早番・遅番との付き合い方
結論
保育士が朝起きられない、出勤が怖いと感じるのは、怠けではなく、疲れやストレスが体の限界に近づいているサインであることが多いものです。アラームで起きられない、出勤前に腹痛や吐き気、動悸がする、園が近づくと体がこわばる、といった状態が2週間以上続く、または休日に休んでも戻らないなら、受診を考える目安です。体の症状が強いなら内科から、気分の落ち込みや不安が強いなら心療内科や精神科から相談するとよいでしょう。辞めるかどうかは、受診して休み、体が少し回復してから考えても遅くありません。
01朝起きられないのは、体が出している「ブレーキ」のサイン
要点:強いストレスや疲れが続くと、気持ちより先に体に変化が出ることがあります。朝起きられない、出勤前にお腹が痛くなるといった不調は、体が職場に向かうことにブレーキをかけている状態と考えてください。
「辞めたい」という気持ちは、はじめのうちは頭の中だけにあります。それを我慢して働き続けるうちに、眠りが浅くなる、朝の体が重くなる、といった形で体に出てくることがあります。本人は「気持ちの問題だから、自分が頑張ればいい」と思っていても、体のほうが先に限界を知らせているのです。
図1
- 1
起き上がれない
アラームを何度も止めてしまう。目は覚めているのに、体が布団から出ない
- 2
お腹の不調
着替えや朝食の途中で腹痛や吐き気が出る。出勤日の朝だけトイレから出られない
- 3
動悸や息苦しさ
出かける準備を始めると胸がどきどきする。通勤中に息が浅くなる
- 4
涙や強い不安
理由もなく涙が出る。今日起きることを考えると怖くなる
- 5
園が近づくとこわばる
駐車場や門の前で足が止まる。園の建物が見えると体が固くなる
この中に一つでも当てはまるものがあるなら、それは「怠け」ではなく、体の反応です。反応が出ているときに気合いで乗り切ろうとすると、ブレーキを踏んだままアクセルを踏むような状態になり、心も体もさらに消耗します。
保育士の朝が、特につらくなりやすい理由
保育士の朝は、ほかの仕事に比べて早くなりがちです。7時からの早番なら、通勤時間を考えると5時台に起きる人も多いでしょう。早番と19時までの遅番が交互に入るシフトでは、寝る時間と起きる時間が日によって大きくずれ、体のリズムが整いにくくなります。勤務中も、労働時間が6時間を超えるなら45分以上、8時間を超えるなら1時間以上の休憩が必要とされていますが[1]、午睡中も連絡帳や記録に追われて、実際には体を休められていない人も少なくありません。
東京都の調査でも、現在の職場で改善を希望する項目として、勤務シフトの改善を挙げた保育士が25.1%いました[2]。朝のつらさは、あなた一人の体質の問題ではなく、保育の働き方そのものと結びついていることも多いのです。
「辞めたい」と朝の不調はつながっている
朝の不調が、特定の曜日や、特定の人と組む日に強く出るなら、職場に向かうこと自体が大きな負担になっているサインです。反対に、休日も同じように起きられないなら、疲れが体全体にたまっている可能性があります。どちらの場合も、「起きられない自分」を責めるより、「何が体をここまで重くしているのか」に目を向けることが、回復への入り口になります。
02「疲れ」と「受診したほうがいい状態」の境目
要点:朝の不調が2週間以上続いている、休日に休んでも戻らない、仕事以外の生活にも影響が出ている。このうち一つでも当てはまるなら、受診を考える目安です。
誰でも疲れがたまれば、朝起きるのがつらい日はあります。行事の前の週や、年度末の書類が重なる時期には、多くの保育士が同じように感じています。見分けるときに大切なのは、つらさの強さより、続いている期間と、休んだときに戻るかどうかです。
図2
- 朝起きられない日が2週間以上続いている一時的な疲れではなく、体の不調が続いている状態です
- 休日にゆっくり休んでも、朝の重さが戻らない休むだけでは回復しきれないほど、疲れがたまっています
- 出勤前に腹痛、吐き気、動悸などがほぼ毎回出る体が職場に向かうことを強く拒んでいるサインです
- 夜中や明け方に目が覚め、そのまま眠れない眠りの質が落ち、朝の不調をさらに強くしています
- 食欲が落ちた、または食べすぎるようになった心身のバランスが崩れているサインの一つです
- 好きだったことを楽しめなくなった気分の落ち込みが続いている可能性があります
- 理由もなく涙が出る、強い不安が続く心の負担が、自分で抱えられる量を超えています
- 保育中のうっかりやヒヤリハットが増えた疲れが判断力に影響し始めています
当てはまる項目が1〜2個で、休日に休むと元に戻るなら、まずは睡眠と勤務の組み方を見直すところから始めてもよいでしょう。3個以上ある、あるいは最初の3項目のどれかに当てはまるなら、受診を考えてください。数が少なくても、本人がつらいと感じているなら、相談してかまいません。
休日の朝、自分がどうかを確かめる
受診するか迷うときは、休日の朝の様子が手がかりになります。休日は自然に起きられるのに、出勤日だけ起きられないなら、職場のストレスが大きく関わっていそうです。休日も昼まで起き上がれない、何をする気力もないなら、疲れが生活全体に広がっています。どちらの場合も受診の対象になりますが、医師に伝えるときに役立つ情報になるので、1週間ほどメモしておくと安心です。
家族や身近な人の言葉も、目安になる
自分の変化は、自分ではなかなか気づけません。「最近、朝の顔色が悪い」「休みの日もずっと寝ているね」と家族に言われたことがあるなら、それは外から見ても分かるほど変化が出ているということです。一人暮らしの人は、友人との電話で「疲れてる?」と聞かれることが増えていないか、思い返してみてください。周りの人の何気ないひと言は、受診を決めるきっかけとして十分に意味があります。
03どこを受診すればいいか:内科・心療内科・精神科
要点:体の症状が強いなら内科から、気分の落ち込みや不安が強いなら心療内科や精神科から相談するのが一般的な選び方です。迷ったら、まずかかりつけの内科で相談し、必要なら紹介してもらう方法もあります。
「心療内科に行くほどではない気がする」「精神科は敷居が高い」と感じて、受診をためらう人は多いものです。けれど、どこから始めても間違いではありません。大切なのは、一人で我慢し続けないことです。
図3
| 受診先 | こんなときに向いている | 伝えるとよいこと |
|---|---|---|
| 内科(かかりつけ) | 腹痛、吐き気、頭痛、動悸など体の症状が強い。まず体の病気がないか確かめたい | 症状が出る時間帯、出勤日と休日の違い、続いている期間 |
| 心療内科 | ストレスが体の症状として出ている。仕事のことを考えると不調が強くなる | 仕事の状況(早番の回数、職場で困っていること)、眠りの様子 |
| 精神科 | 気分の落ち込みや強い不安、眠れない状態が中心。何も楽しめない日が続いている | 気持ちの変化、涙が出る頻度、生活への影響 |
受診のときに伝える4つのこと
診察の時間は限られています。次の4つをメモにして持っていくと、短い時間でも状態が伝わりやすくなります。
- いつから、どんな症状が、何時ごろに出るか(例:8月から、出勤日の朝6時ごろに腹痛)
- 出勤日と休日で違いがあるか(例:休日は起きられるが、早番の日はアラーム5回でも起きられない)
- 仕事の状況(例:早番が週3回、職員が一人減って担当が増えた)
- いちばん困っていること(例:駐車場から園に入れない日がある)
すぐに予約が取れないとき
心療内科や精神科は、初診の予約まで時間がかかることもあります。その間は、かかりつけの内科で体の症状を診てもらいながら、働く人のための公的な相談窓口を使う方法もあります。厚生労働省の「こころの耳」では、電話相談(0120-565-455、平日17時〜22時、土日10時〜16時)や[3]、24時間受け付けているメール相談を用意しています[4]。受診先の選び方や、受診をためらう気持ちとの向き合い方は、心療内科に行くべきか迷ったときの目安で詳しく紹介しています。
04起きられない朝、出勤が怖い朝にすること
要点:起きられない朝は、まず「今日は行けるか」を確かめ、行けないなら始業前に短く連絡して休みます。出勤が怖い状態で無理に保育に入るより、休んで受診につなげるほうが、あなたにとっても子どもにとっても安全です。
図4
今朝、園に行けそうか
- 少し遅れれば行けそう起き上がれたが準備に時間がかかる。始業前に、到着が遅れることと到着予定時刻を連絡する
- 行けるが、保育に自信がない体は動くが頭がぼんやりする。出勤したら主任に伝え、午睡チェックなどの担当を代わってもらえないか相談する
- 今日は行けない起き上がれない、腹痛や動悸が強い。始業前に休む連絡をし、受診の予約を入れる
- 同じような朝が続いている週に何度もこの状態になる。まとまった休みと受診を考える
休む連絡は、「体調不良のため、本日はお休みをいただきます。今日の早番の鍵当番は○○先生にお願いできないでしょうか」のように、休むことと、どうしても必要な引き継ぎだけで十分です。理由を細かく説明したり、何度も謝ったりする必要はありません。年次有給休暇は働く人が指定した時季に取るのが原則で、園が時季を変えられるのは事業の正常な運営を妨げる場合に限られています[5]。体調不良で休むときの考え方や伝え方は、体調不良で仕事を休むときの考え方と伝え方にまとめています。
出勤が怖い状態で、無理に保育に入らないほうがいい理由
乳児クラスの午睡チェック、食事中の誤えんへの注意、園庭での見守り。保育の仕事は、一瞬の判断が子どもの安全に直結します。眠れていない、不安で頭がいっぱいという状態では、いつもなら気づけることに気づけないことがあります。休むことは、子どもを守ることでもあるのです。
休んだ日は、「回復すること」だけを目標にする
休みの連絡をしたあと、「休んだのだから、せめて家で書類を進めよう」と考える人がいます。けれど、休んだ日に持ち帰りの仕事をすると、体は休めても頭は勤務中のままです。休んだ日は、眠る、温かいものを食べる、少しだけ外の空気を吸う、の三つができれば十分です。園からの連絡が気になるなら、確認する時間を昼と夕方の2回だけと決めて、それ以外はスマートフォンを手の届かない場所に置いておきましょう。翌朝も起きられないようなら、無理に出勤せず、その日のうちに受診の予約を入れてください。
05相談事例:受診して2週間休み、早番を減らして復帰した
要点:「小さな園だから休めない」と思い込んでいた保育士が、内科から心療内科へ受診をつなぎ、2週間休んで早番を減らして復帰したモデルケースです。
「休んだら回らない」と思っていた小さな園で
相談事例(モデルケース)
- お名前
- やえさん(仮名)・38歳
- 保育士歴
- 12年目(相談当時)
- 勤務先
- 小規模保育事業A型の保育園(定員19名)、0〜2歳児の保育を担当
- 変化
- アラームを止めてから起き上がるまで 約40分 → 10分ほど/出勤前の腹痛 ほぼ毎朝 → 週1回程度
編集部朝起きられなくなったのは、いつごろからですか。
春に職員が一人辞めてから、早番が週3回になって。夏ごろには、アラームを5回止めても起き上がれなくなりました。着替えている途中でお腹が痛くなって、駐車場で20分くらい動けなかった日もあります。小さい園だから、私が休んだら回らない。それしか考えていませんでした。
編集部受診したきっかけは何でしたか。
夫です。朝トイレから出てこない私を見て「病院に行こう」って。最初は胃腸の病気だと思って内科に行ったんですけど、検査では何も見つからなくて。先生に仕事のことを聞かれて、早番が続いていることを話したら、心療内科を紹介されました。
編集部心療内科では、どんなことを言われましたか。
「体がブレーキをかけている状態です」と言われて、2週間休むことを勧められました。正直、休んだら園に迷惑がかかると思って、すぐには「はい」と言えなかったんです。でも先生に「このまま続けたら、もっと長く休むことになるかもしれません」と言われて、診断書を書いてもらいました。
編集部園には、どう伝えましたか。
診断書を持って園長に話しました。怒られると思っていたら、「気づかなくてごめんね」って言われて。2週間は、同じ法人の別の園から応援の先生が来てくれることになりました。私がいなくても回るんだって分かったのは、少し寂しくて、でもほっとしました。
編集部復帰してからは、どう変わりましたか。
最初の2か月は、早番を週1回までにしてもらいました。朝起きるのは今も得意じゃないですけど、アラーム1回か2回で起きられる日が増えました。お腹が痛くなるのは、週に1回あるかないかです。
休んだら迷惑をかけると思っていたけど、休まないほうが、ずっと大きな迷惑をかけるところでした。
やえさん(仮名)
やえさんは今も同じ園で働いています。月に1回の通院を続けながら、早番は週2回までという約束で勤務しています。夫と小学2年生の子どもと過ごす朝の時間も、少しずつ戻ってきたそうです。「辞めたい」と思っていた気持ちは、眠れるようになるにつれて小さくなりました。
やえさんの例が教えてくれるのは、受診が「辞めるか続けるか」を考える前の大事な材料になる、ということです。医師に体の状態を言葉にしてもらったことで、やえさんは自分を責めるのをやめ、園長にも具体的に相談できました。
※相談で多く寄せられる状況をもとに再構成したモデルケースです。特定の個人ではなく、数値は一例です。
図5
- 受診の前の約2か月アラームを5回止めても起きられず、出勤前の腹痛がほぼ毎朝続く
- 1週目内科を受診。検査で異常はなく、心療内科を紹介される
- 2週目心療内科で2週間の休養を勧められ、診断書を持って園長に相談する
- 3〜4週目休養。前半はほとんど眠って過ごし、後半は散歩と家事を少しずつ再開する
- 5週目から早番は週1回までという条件で復帰し、月1回の通院を続ける
- 復帰から3か月後アラーム1〜2回で起きられる日が増え、腹痛は週1回ほどに減る
06早番・遅番のある働き方と、朝の体調の付き合い方
要点:朝のつらさを減らすには、受診や休養と並行して、早番・遅番の組み方を見直すことが欠かせません。体調の記録を添えて相談すると、シフトの調整を受け入れてもらいやすくなります。
早番の前の晩にできること
早番の前の晩は、寝る時間を逆算して、21時以降は仕事の連絡を見ないと決めておきます。翌朝の服と持ち物は前の晩にそろえ、朝に決めることを減らします。寝る直前まで連絡帳や指導計画の下書きをしていると、頭が勤務モードのまま布団に入ることになり、眠りが浅くなります。持ち帰りの仕事がある日は、せめて寝る1時間前には終えるようにしてください。
遅番の日も、起きる時間を大きくずらさない
19時までの遅番の日は、朝はゆっくり眠れる分、昼近くまで寝てしまう人もいます。けれど、起きる時間が日によって2〜3時間もずれると、体のリズムが整わず、次の早番の朝がさらにつらくなります。遅番の日も、早番の日との差は1〜2時間以内におさえ、午前中に少し日の光を浴びるようにすると、眠りのリズムが崩れにくくなります。遅番から帰った夜は、刺激の強い画面を見る時間を短くして、ぬるめのお風呂で体をほぐしてから布団に入ってください。
シフトの相談は、体調の記録と一緒に
「早番がつらいです」とだけ伝えると、「みんな同じだから」で終わってしまうことがあります。「この1か月、早番は12回でした。早番の朝はアラーム5回でも起きられず、腹痛が出ます。しばらく週2回までにしてもらえないでしょうか」のように、回数と体調を一緒に伝えると、相談として受け止めてもらいやすくなります。医師から勤務についての意見をもらっているなら、それも添えて伝えてください。早番・遅番の負担については、早番・遅番の負担を減らしたいときの考え方も参考になります。
シフトの調整がどうしても難しい園もあります。その場合は、固定の時間帯で働ける園や、早番のない働き方に移ることも、体を守るための現実的な選択肢です。
07「辞めたい」と決める前に、知っておいてほしいこと
要点:朝の不調が軽くなっても、すぐに元の働き方に戻さないこと。そして、体を守るために辞めることも選択肢の一つであること。この2つを覚えておいてください。
1. 朝が楽になっても、すぐに頑張り直さない
休んで朝起きられるようになると、「もう大丈夫」と思って、元のシフトや担当にすぐ戻したくなります。けれど、回復には波があり、少し無理をすると不調がぶり返すことも少なくありません。復帰してから1〜2か月は、早番の回数や持ち帰りの量を控えめにしたまま様子を見てください。医師に通っているなら、働き方を戻すタイミングも相談しながら決めると安心です。調子のよい朝と悪い朝を手帳に印で残しておくと、「早番が2日続くと崩れやすい」といった自分なりの目安が見えてきて、無理のない戻し方を決めやすくなります。
2. 体を守るために辞めることも、選択肢の一つ
受診して休み、シフトの相談もした。それでも朝の不調が戻ってしまうなら、職場を変えることを考えてもかまいません。体力の不足や心身の不調、病気などで退職する場合は、雇用保険の手続きのうえで「正当な理由のある自己都合離職」として扱われることがあります[6]。また、病気などで引き続き30日以上働けない場合は、申請によって基本手当の受給期間を延長できます[7]。辞めることを考えるときは、こうした制度の扱いをハローワークで確かめておくと、退職後の生活の見通しが立てやすくなります。
「消えてしまいたい」と感じるほどつらいときは、いのちの電話(0120-783-556、毎日16時〜21時)や、24時間受け付けているよりそいホットライン(0120-279-338)にすぐ連絡してください[8]。限界を感じているときの休み方と相談の順番は、ストレスが限界のときの休む・相談・環境を変える順番でまとめています。
朝起きられない自分を責める時間を、体をいたわる時間に変えていきましょう。ほいくの相談室では、辞めるかどうかを決めていない段階でも、今の働き方やシフトの悩みを一緒に整理できます。受診や休養のあとに、働き方をどう戻すかを考えるときにも使ってください。
よくある質問
朝起きられないのは、何かの病気なのでしょうか?
朝起きられない原因は、疲れの蓄積、睡眠のリズムの乱れ、ストレスによる心身の不調などさまざまで、自分で判断するのは難しいものです。2週間以上続く、休日も戻らないといった場合は、内科や心療内科を受診して、医師に相談してください。
休日は起きられるのに、出勤日だけ起きられません。
職場に向かうこと自体が、体にとって大きな負担になっている可能性があります。怠けではなく、職場のストレスに体が反応している状態です。どの曜日や担当の日に特につらいかをメモして、受診や園への相談のときに伝えてください。
心療内科に行ったら、必ず仕事を休むように言われますか?
必ずではありません。症状や生活の様子をもとに、医師が休養が必要かどうかを判断します。休まずに通院しながら働き方を調整する人もいます。医師と相談しながら、自分に合う方法を選べば大丈夫です。
目覚ましの数を増やせば、起きられるようになりますか?
一時的に起きられることはありますが、体が出しているサインそのものは消えません。アラームを何回止めても起きられない状態が続くなら、起き方の工夫より、睡眠の質や勤務の組み方、職場のストレスを見直すほうが近道です。
朝起きられないことを、園にどう伝えればいいですか?
「最近、早番の日の朝に体調を崩すことが続いています。受診して相談しているところです」のように、状態と、対処していることを短く伝えるのがおすすめです。シフトの調整をお願いしたいときは、回数や時間を具体的に添えると相手も動きやすくなります。
朝起きられないまま、辞めたい気持ちが強くなっています。すぐに辞めてもいいですか?
辞めることは選択肢の一つですが、体が限界に近い状態での決断は、あとで迷いが残りやすいものです。先に受診して休み、眠れるようになってから考えるほうが、自分に合った答えを出しやすくなります。休職という形で距離を置く方法もあるので、休職するか迷ったときの考え方も読んでみてください。
参考にした資料
- e-Gov法令検索「労働基準法」
- 東京都福祉局「令和4年度東京都保育士実態調査 調査結果の概要」
- こころの耳「働く人の『こころの耳電話相談』」
- こころの耳「働く人の『こころの耳メール相談』」
- 確かめよう労働条件「年次有給休暇」
- ハローワーク「特定受給資格者及び特定理由離職者の範囲と判断基準」
- ハローワーク「基本手当について」
- 厚生労働省「まもろうよ こころ」電話相談
※制度や数値は記事の更新時点で公的機関の資料により確認しています。最新の情報は各リンク先でご確認ください。