土曜日の昼。カフェで好きなケーキを前にしているのに、頭の中では、金曜の夕方に先輩から言われたひと言がくり返し流れている。「それ、前にも言ったよね」。言われたときの声の調子、周りにいた同僚の表情。気づけばフォークを持ったまま、同じ場面を何度も思い返している。
夜になって布団に入っても、その続きが始まります。「あのとき、こう言えばよかった」「月曜も同じシフトだ」。時計を見ると午前1時を過ぎていて、焦るほど目が冴えていく。せっかくの休みなのに、体は家にいても、気持ちはずっと職員室に残ったままです。
休みの日まで職場の人間関係を考えてしまうのは、あなたの気にしすぎではありません。毎日同じ人と近い距離で働く保育の仕事では、誰にでも起こりうることです。この記事では、休日に仕事のことが頭から離れない理由と、仕事と気持ちを切り離す具体的な方法、眠れない夜や行事前の不眠への対処をまとめました。
この記事でわかること
- 休みの日も職場の人間関係を考えてしまう理由
- 仕事と気持ちを切り離すための5つの方法と、続けるこつ
- 眠れない夜と、行事前に眠れないときの対処
- 人間関係そのものを変えるための相談のしかたと、受診の目安
結論
保育士が休みの日も職場の人間関係を考えてしまうのは、言われた言葉や場面を頭の中でくり返すことで、次に同じことが起きたときに備えようとする心の働きによるものです。仕事と気持ちを切り離すには、考える時間を決める、気になることを紙に書いて置いておく、園の連絡を見る時間を区切る、体を動かす、職場の外の人に話す、の5つが役に立ちます。眠れない夜は、布団の中で考え続けず、一度起きて気持ちを落ち着けてから戻ります。眠れない日が2週間以上続く、休日も気持ちが休まらない状態が長引くといった場合は、受診や相談を考えてください。
01休みの日も考えてしまうのは、心が「次に備えよう」としているから
要点:つらい言葉や場面を何度も思い返すのは、同じことが起きたときに傷つかないよう、心が準備をしようとしているからです。ただ、その準備が休日まで続くと、心も体も休めなくなります。
人は、うまくいかなかった場面や、傷ついた言葉を、何度も頭の中でくり返すことがあります。「次はこう言い返そう」「あの人の機嫌が悪いときは近づかないようにしよう」。思い返すことで、次に備えようとしているのです。この働き自体は自然なものですが、休日も夜も止まらなくなると、職場にいない時間まで職場にいるのと同じように疲れてしまいます。
保育の仕事は、人間関係を考える時間が長くなりやすい仕事です。同じクラスの担任とは、朝の受け入れから午睡、お迎えまで、ほぼ一日中一緒に過ごします。行事の準備や会議でも顔を合わせ、休憩室も一つしかない園が多いでしょう。苦手な人がいても、距離を取ることが難しいのです。
東京都が保育士を対象に行った調査でも、過去に保育士として働いた人が辞めた理由で最も多かったのは「職場の人間関係」(31.5%)でした[1]。現在の職場で改善を希望する項目として「職員間のコミュニケーション」を挙げた人も26.8%いました[2]。人間関係に悩み、休日まで考えてしまうのは、多くの保育士に共通することなのです。
図1
- 1
先輩や主任の言い方
「前にも言ったよね」「それ、違うから」など、きつく聞こえた言葉と声の調子
- 2
保護者の前で注意された場面
子どもや保護者の前で指摘され、恥ずかしかった瞬間
- 3
職員会議での自分の発言
意見を言ったあとの沈黙や、誰かの表情が気になって離れない
- 4
グループLINEのやりとり
既読がついたのに返事がない、自分の発言のあとに会話が止まった
- 5
次の出勤日のシフト
苦手な人と同じ早番や、同じクラスに入る日のことを先回りして考える
休日のほうが、悩みが大きく感じられる理由
平日は、子どもの対応や書類に追われて、人間関係のことを考える余裕がありません。ところが休日になると、予定のない時間が生まれ、頭の中に空いた場所ができます。そこに、平日に押し込めていた場面が一気に流れ込んでくるのです。一人暮らしで休日に話す相手が少ない人や、平日の疲れで外出する気力がない人ほど、この傾向は強くなります。休日に悩みが大きく感じられるのは、悩みが増えたからではなく、考える時間が増えたからだと知っておくと、少し気持ちが楽になります。
「考えてしまう自分」を責めると、もっと考えてしまう
休日に仕事のことを考えている自分に気づくと、「また考えている」「休みなのに」と自分を責めたくなります。けれど、自分を責めると、その気持ちがまた新しい考えごとを呼び込み、頭の中がさらに忙しくなります。考えてしまうのは、心が自分を守ろうとしているからです。まずは「今、職場のことを考えているな」と気づくだけで十分です。そのうえで、次に紹介する方法で、考える量を少しずつ減らしていきます。
02仕事と気持ちを切り離す5つの方法
要点:考える時間を決める、紙に書いて置いておく、連絡を見る時間を区切る、体を動かす、職場の外の人に話す。この5つを組み合わせると、休日に仕事のことが頭を占める時間を減らせます。一度に全部ではなく、一つずつ試してください。
図2
考える時間を決める
「土曜の朝9時から15分だけ」のように、仕事のことを考える時間を先に決めておく
紙に書いて置いておく
頭に浮かんだことはノートに書き、「続きは決めた時間に考える」と区切る
連絡を見る時間を区切る
園のグループLINEや連絡アプリを見るのは、休日は1日1回と決める
体を動かす
散歩、料理、掃除など、手や足を使う時間をつくって頭を休ませる
職場の外の人に話す
家族や友人、相談窓口など、職場と関係のない人に気持ちを話す
1. 考える時間を「土曜の朝15分」と決める
「考えないようにしよう」と思うほど、考えごとは頭から離れなくなります。そこで逆に、考えてよい時間を決めてしまいます。たとえば「土曜の朝9時から15分」。その時間は、思い浮かぶことを好きなだけ考えてかまいません。それ以外の時間に考えが浮かんだら、「これは土曜の朝に考える」と心の中で先送りします。最初はうまくいかなくても、続けるうちに、考えごとが決めた時間に集まりやすくなります。
2. 頭に浮かんだことは「心配ごとノート」へ
頭の中だけで考えていると、同じ場面が何度もくり返されます。紙に書き出すと、考えが目の前に置かれ、頭の中から少し外に出ていきます。ノートには、「金曜、Aさんに『前にも言った』と言われた。月曜、また同じシフト」のように、起きたことと気になっていることを短く書きます。書き終えたらノートを閉じ、引き出しなど目に入らない場所にしまってください。書いたものは、決めた時間に読み返せば大丈夫です。
3. 園の連絡を見る時間を区切る
休日にグループLINEの通知が鳴るたびに、気持ちが職場に引き戻されます。休日は通知を切り、連絡を確認するのは「日曜の18時に1回だけ」のように決めておくと、頭が仕事から離れる時間が長くなります。急ぎの連絡が来るかもしれないと不安な場合は、本当に急ぎのときは電話をもらうよう、園と決めておくと安心です。業務の連絡は勤務時間内に、というルールを園全体で話し合うのも一つの方法です。
4. 頭ではなく体を使う時間をつくる
考えごとが止まらないときは、頭を休ませようとするより、体を使うほうが効果的なことがあります。近所を30分歩く、凝った料理を作る、部屋の模様替えをする。手や足を動かしていると、意識が体の感覚に向き、考えごとが入り込む余地が少なくなります。激しい運動である必要はありません。少し汗ばむ程度の散歩でも、夜の眠りにつながります。
5. 職場の外に、話せる人を一人持つ
職場の人間関係の悩みは、職場の人には話しにくいものです。家族、学生時代の友人、別の園で働く知人など、職場と関係のない人に話すと、利害を気にせずに気持ちを出せます。話すときは「解決策はいらないから、聞いてほしい」と最初に伝えると、相手も聞き役に回りやすくなります。人間関係のストレスを発散する方法は、保育士のストレス解消と、仕事とプライベートの切り替え方でも紹介しています。
5つの方法は、どれか一つだけでも効果がありますが、組み合わせるとより続けやすくなります。たとえば、金曜の夜に心配ごとノートを書き、土曜の朝15分だけ読み返し、そのあとは散歩に出る。日曜の夕方に一度だけ園の連絡を確認し、夜は友人と電話をする。自分の休日の流れに合わせて、無理なく入れられるものから試してください。
03眠れない夜にできること
要点:眠れない夜は、布団の中で考え続けないことが一番の対策です。しばらく眠れないときは一度起きて、気持ちを落ち着けてから布団に戻ります。寝る前の習慣を見直すことも、眠りやすさにつながります。
布団に入ってから職場のことを考え始めると、眠れないことへの焦りが加わって、ますます目が冴えてしまいます。「早く寝なきゃ」と思うほど眠れなくなるのは、多くの人が経験していることです。眠れない夜は、無理に眠ろうとするより、眠りやすい状態をつくることに目を向けてください。
図3
- 寝る1時間前には、園の連絡や仕事の資料を見ない寝る直前に仕事に触れると、頭が勤務モードに戻ってしまいます
- 寝る前に、心配ごとノートに気になることを書き出す頭の中にあるものを紙に移すと、布団の中で考えることが減ります
- ぬるめのお風呂に入り、体を温めてから休む体がゆるむと、気持ちも落ち着きやすくなります
- 布団の中ではスマートフォンを見ない画面の光や情報が、眠りに入りにくくします
- 寝る時間と起きる時間を、休日もできるだけそろえる休日の寝だめは、翌週の寝つきを悪くすることがあります
- 夕方以降は、コーヒーや濃いお茶を控える眠りを浅くする原因になることがあります
- 眠れなくても「横になって目を閉じるだけで休める」と考える眠れないことへの焦りが減り、かえって眠りやすくなります
布団の中で考え始めたら、一度起きる
布団に入ってしばらくたっても眠れず、職場の場面が頭の中で回り始めたら、一度布団から出てみてください。明かりを少し落とした部屋で、温かい飲み物を飲む、心配ごとノートに書き足す、穏やかな音楽を聴くなどして、眠気が来るのを待ちます。眠くなってから布団に戻ると、「布団は考えごとをする場所」という結びつきが少しずつ弱まっていきます。
明け方に目が覚めてしまうとき
寝つきは悪くないのに、明け方の4時や5時に目が覚めて、そのまま職場のことを考え始めてしまう人もいます。早番の日でもないのに目が覚める状態が続くなら、心と体が緊張したままになっているサインかもしれません。目が覚めたら、時計を見ずに目を閉じたまま深い呼吸をくり返し、考えが浮かんだら「これは土曜の朝に考える」と区切ります。それでも眠れない朝が続くようなら、眠りの様子を記録して、受診のときに伝えてください。
04行事前に眠れないとき
要点:運動会や発表会の前に眠れなくなるのは、準備の量と責任の重さが一度に押し寄せるからです。準備を見える形にして、前夜は「眠れなくても大丈夫」と考えることで、緊張を少し和らげられます。
行事の前は、人間関係の悩みとは別の理由で眠れなくなることがあります。発表会の衣装や小道具、運動会の隊形や音響、保護者への案内。準備が終わっていない不安と、当日うまくいくかという緊張が重なります。行事の担当が自分に偏っている場合は、なおさらです。
図4
- 2週間前残っている準備をすべて書き出し、誰が、いつまでにやるかを担任同士で確かめる
- 1週間前終わっていない準備を主任に共有する。一人では間に合わないものは手伝いを頼む
- 3日前当日の流れを紙に書き、自分の役割と、困ったときに誰に聞くかを決めておく
- 前日準備の最終確認は勤務時間内に終える。家に持ち帰らない
- 前夜眠れなくても横になって目を閉じる。「一晩眠れなくても当日は乗り切れる」と考える
行事の前夜に眠れないのは、多くの保育士が経験していることです。一晩眠れなかったからといって、当日の保育ができなくなるわけではありません。「眠らなきゃ」と自分を追い込まず、横になって体を休めるだけで十分だと考えてください。行事が終わっても眠れない日が続くようなら、それは行事の緊張だけでなく、疲れが積み重なっているサインです。
行事の担当が毎回自分に偏っているなら
毎年、発表会や運動会の中心が自分に回ってくる場合は、眠れない原因が個人の緊張ではなく、分担の偏りにあります。行事が終わったあと、まだ記憶が新しいうちに、準備にかかった時間や持ち帰った日数をメモにして、主任に来年度の分担を相談してください。「今年の発表会の準備で、持ち帰りが8日ありました」のように数字で伝えると、偏りが見える形になり、分担を見直してもらいやすくなります。
05相談事例:休日の「考える時間」を15分にした
要点:ここでは、同じ学年の担任との関係に悩み、休日も眠れなくなっていた保育士が、切り離しの工夫と職場への相談で生活を取り戻したモデルケースを紹介します。
休みの日の頭の中が、ようやく自分のものに戻った
相談事例(モデルケース)
- お名前
- りのさん(仮名)・29歳
- 保育士歴
- 7年目(相談当時)
- 勤務先
- 幼保連携型の認定こども園(定員約150名)、3歳児クラス担任
- 変化
- 寝つくまでの時間 約2時間 → 30分ほど/休日に仕事を考える時間 ほぼ一日中 → 朝の15分程度
編集部休日も仕事のことを考えるようになったのは、いつからですか。
3歳児クラスを、ベテランの先生と二人で担任することになった春からです。その先生は言い方がきついことが多くて、「それ、違うよね」って子どもの前で言われることもありました。休みの日も、その声が頭の中でずっと流れていて。一人暮らしなので、話す相手もいなかったんです。
編集部眠れない夜は、どれくらい続いていましたか。
寝つくまでに2時間くらいかかる日が、ほぼ毎晩でした。発表会の前の月は特にひどくて、夜中の1時に心配になって、働く人向けのメール相談に長い文章を送ったこともあります。何日かして丁寧な返事が来て、受診も考えてみてくださいと書いてあって。誰かがちゃんと読んでくれたんだって、少し救われました。
編集部切り離すために、どんなことを試しましたか。
考えるのは土曜の朝9時から15分だけ、と決めました。それ以外の時間に先輩の顔が浮かんだら、ノートに一行書いて「続きは土曜」って閉じるんです。最初の2週間はほとんど効かなくて、正直、意味あるのかなと思っていました。でも1か月くらいたったころ、気づいたら日曜の午後にその先生のことを一度も考えていなかった日があって、自分でびっくりしました。
編集部職場には相談しましたか。
主任に、休日も眠れていないことと、子どもの前で注意されるのがつらいことを話しました。グループLINEで休日にも業務連絡が来ていたことも伝えたら、園全体で「業務の連絡は勤務時間内に」というルールができたんです。翌年度は、その先生とは別の学年を担当することになりました。
考えない努力をやめて、考える時間を決めたら、残りの時間が自分のものに戻ってきました。
りのさん(仮名)
りのさんは今も同じ認定こども園で働き、4歳児クラスを担任しています。寝つくまでの時間は30分ほどになり、休日には月に1回だった外出が、週に1回は友人と会うようになったそうです。心配ごとノートは今も続けていて、書く量は春のころの3分の1ほどに減りました。
このケースで役に立ったのは、自分でできる切り離しと、職場への相談を両方進めたことです。考える時間を区切る工夫だけでは、相手との関係そのものは変わりません。主任に具体的に伝えたことで、休日の連絡のルールや翌年度の担当という、自分一人では動かせない部分が変わりました。
※相談で多く寄せられる状況をもとに再構成したモデルケースです。特定の個人ではなく、数値は一例です。
図5
寝つくまでの時間
休日に仕事を考える時間
休日の外出
休日の業務連絡
06人間関係そのものを変えるために
要点:切り離しの工夫は、考える量を減らすためのものです。相手の言動が続いている限り、根本的な負担は残ります。言動の程度に合わせて、距離の取り方、園への相談、外部への相談を選んでください。
休日に考える時間を減らせても、月曜になればまた同じ人と同じクラスに入ります。切り離しの工夫と並行して、人間関係そのものを変える方法も考えておきましょう。相手の言動がどの程度かによって、取るべき方法は変わります。
図6
相手の言動は、どの段階か
- 言い方がきつい、相性が合わない業務の確認は短く要点だけにし、言われたことをメモに残す。話しやすい同僚を一人つくる
- 特定の人だけに強く当たられるいつ、どんな言葉を言われたかを記録し、主任や園長に具体的に相談する
- 無視される、仲間外れにされる一人で抱えず、園の相談担当者に記録を持って相談する。担当クラスの変更も相談する
- 人格を否定される、大声で責められるパワハラにあたる可能性がある。園の相談窓口に加え、外部の公的な窓口にも相談する
職場のパワーハラスメントは、優越的な関係を背景とした言動で、業務上必要かつ相当な範囲を超え、働く人の就業環境が害されるものをいいます[3]。適正な範囲の指導は含まれませんが、人前で人格を否定する、必要以上に大声で責め続けるといった言動は、範囲を超えている可能性があります。事業主には、相談に応じて適切に対応する体制を整える義務があり、相談したことを理由に不利益な扱いをすることは禁止されています[4]。
相手との距離の取り方や関係の改善については保育士の人間関係を改善する方法を、職場の人間関係全般の悩みについては保育士の人間関係がつらいときの対処法を参考にしてください。パワハラの可能性がある場合の相談先は、保育士のパワハラの相談先で詳しく紹介しています。
07切り離せない日があっても、自分を責めないで
要点:切り離しの方法は、試しても効かない日があります。それは失敗ではありません。ただし、眠れない日が2週間以上続くなら、工夫で乗り切ろうとせず、受診と相談を優先してください。
1. うまくいかない週があって当たり前
考える時間を決めても、つい日曜の夜に考えてしまう。ノートを書く気力がない週もある。切り離しの工夫は、最初から思いどおりにはいきません。うまくいかなかった日を数えるより、「今日は午後の2時間、職場のことを考えなかった」と、できた時間に目を向けてください。少しずつ、考えない時間が長くなっていけば十分です。
2. 眠れない日が続くなら、受診する
寝つけない、夜中に目が覚めて眠れない、朝早く目が覚めてしまう。こうした日が2週間以上続いているなら、内科や心療内科を受診してください。眠れない状態が長く続くと、日中の集中力が落ち、保育中のヒヤリハットにもつながります。夜に気持ちを書き出したいときは、24時間受け付けている「こころの耳メール相談」も使えます[5]。平日の夜や土日の日中に声で話したいときは、「こころの耳電話相談」(0120-565-455)も利用できます[6]。限界に近いと感じるときの休み方と相談の順番は、ストレスが限界のときの休む・相談・環境を変える順番でまとめています。
休みの日まで職場の人のことを考えてしまうほど、あなたは毎日まじめに人と向き合ってきたのだと思います。その頑張りを、少しだけ自分の休息にも向けてください。ほいくの相談室は、職場の人間関係で眠れないほどつらいとき、転職の話をする前の段階から話を聞く場所です。
よくある質問
休みの日に仕事のことを考えてしまうのは、責任感が強すぎるからですか?
責任感の強さも関係していますが、それだけではありません。つらい言葉や場面をくり返し思い出すのは、次に備えようとする心の自然な働きです。自分の性格を責めるより、考える時間を区切るなどの工夫で、考える量を減らすことを試してください。
グループLINEの通知を休日に切ってもいいのでしょうか?
休日は勤務時間外なので、通知を切って心を休めることは自然なことです。急ぎの連絡が心配なら、本当に急ぐときは電話をもらうよう、園と決めておくと安心です。業務の連絡を勤務時間内にまとめるルールを、園全体で話し合ってもらうのも一つの方法です。
人間関係のことで眠れないのは、心療内科を受診するほどのことですか?
眠れない日が2週間以上続く、日中の保育に影響が出ているといった場合は、受診を考えてよい状態です。理由が人間関係であっても、眠れないことそのものが心身に負担をかけています。医師に、眠りの様子と職場の状況をそのまま伝えてください。
行事の前だけ眠れなくなります。どうすればいいですか?
行事前の不眠は、準備の量と緊張が重なって起きやすいものです。2週間前から準備を書き出して担任同士で分担し、前日の準備は勤務時間内に終えるようにしてください。前夜は眠れなくても、横になって目を閉じるだけで体は休まると考えると、気持ちが楽になります。
苦手な先輩と、来年度も同じクラスになるのが不安です。
来年度のクラス編成が決まる前に、主任や園長に「今年度、組み合わせで悩んでいた」と具体的に伝えておくと、考慮してもらえる可能性があります。編成の時期は園によって違うので、早めに伝えておくと安心です。伝えるときは、相手を責める言い方ではなく、自分が困っていたことを中心に話すと受け止めてもらいやすくなります。
転職すれば、休日に人間関係を考えなくて済むようになりますか?
特定の人との関係が原因なら、職場を変えることで楽になる人は多くいます。ただ、どの職場にも人間関係はあるため、切り離しの工夫は転職後も役に立ちます。転職を考えるときは、見学や面接で職員同士の雰囲気や、休日の連絡のルールを確かめておくと安心です。
参考にした資料
- 東京都福祉局「令和4年度東京都保育士実態調査 調査結果の概要」
- 東京都福祉局「令和4年度東京都保育士実態調査 調査結果の概要」
- 厚生労働省 パワーハラスメント対策リーフレット
- 厚生労働省 職場のハラスメント対策リーフレット
- こころの耳「働く人の『こころの耳メール相談』」
- こころの耳「働く人の『こころの耳電話相談』」
※制度や数値は記事の更新時点で公的機関の資料により確認しています。最新の情報は各リンク先でご確認ください。