保育士の人間関係の改善方法|距離の取り方とスルーのコツ

午後1時、休憩室。お弁当のふたを開けたところで、向かいの先生が声を落として話し始めます。「ねえ、聞いた? ○○先生、また保護者から言われたんだって」。相づちを打てば仲間に入ったことになるし、黙っていれば感じが悪いと思われそう。結局、味のしない卵焼きを飲み込みながら、休憩が終わるのを待つだけの45分になってしまう。

人間関係を良くしたいと思っても、相手の性格や園の雰囲気は自分一人では変えられません。かといって、我慢し続けるか辞めるかの二択でもありません。職場の関係の中には、自分の工夫で変えられる部分と、変えられない部分があります。その境目が見えると、力を入れるところと抜くところがはっきりします。

この記事では、保育士が職場の人間関係を改善するために今日からできる関わり方、近づきすぎない距離の取り方、嫌味や噂話を気にしないための具体的な方法を、場面ごとの言い回しとあわせてまとめました。

この記事でわかること

  • 人間関係の改善で「変えられること」と「変えられないこと」の分け方
  • 関係を少しずつ良くするための5つの関わり方と言い回し
  • 業務の連携は保ちながら、心の距離をとる方法
  • 嫌味や噂話をスルーし、家に持ち帰らないための手順

結論

保育士が職場の人間関係を改善したいときは、相手の性格を変えようとするより、関係を「業務の連携」「雑談や付き合い」「自分の受け止め方」の3つに分けて考えるのが近道です。業務の連携は挨拶と報連相を丁寧に保ち、雑談や付き合いは無理のない範囲まで減らし、受け止め方は「指摘の中身だけを受け取り、言い方は受け流す」に切り替えます。2〜4週間続けても眠れない、涙が出るといった状態が続く場合や、人格を否定する言動がある場合は、距離の工夫だけでは足りないサインです。一人で抱えず、園の相談窓口や外部の窓口を使ってください。

01人間関係の改善は「変えられる範囲」を分けることから

要点:職場の人間関係は、業務の連携、雑談や付き合い、自分の受け止め方、相手の性格や園の体制の4つに分けられます。前の3つは自分の工夫で変えられ、4つ目は変えようとしないほうが楽になります。

「あの先生ともっとうまくやりたい」と思ったとき、多くの人は相手との関係を丸ごと良くしようとします。ところが、人間関係は一つの塊ではありません。朝の受け入れで声をかけ合う関係、休憩中に雑談をする関係、帰り道にLINEでやりとりする関係は、それぞれ別物です。全部を同じ熱量で良くしようとすると、それだけで疲れてしまいます。

図1

業務の連携

挨拶、報連相、子どもの様子の共有、担任間の役割分担

丁寧に保つ。ここが崩れると保育に響く

雑談や付き合い

休憩中のおしゃべり、勤務外のLINE、行事後の食事会

減らしてよい。合わせなくても保育は回る

自分の受け止め方

注意を引きずる、表情を深読みする、言われた言葉を何度も思い出す

練習で変えられる。今日から試せる

相手の性格・園の体制

口調がきつい、機嫌にむらがある、職員が足りずいつも余裕がない

一人では変えにくい。変えようとしない

図1 職場の人間関係を4つに分けて、力を入れる場所を決める

この4つのうち、保育の質に直結するのは「業務の連携」です。逆にいえば、雑談の輪に入れなくても、勤務外の付き合いを断っても、業務の連携さえ保たれていれば、子どもに迷惑がかかることはありません。「仲良くならなければ」という思い込みを「一緒に仕事ができれば十分」に置き換えるだけで、肩の力が少し抜けるはずです。

保育の職場は、もともと摩擦が起きやすい

保育の職場で人間関係がこじれやすいのには、構造的な理由もあります。乳児クラスでは複数担任で一日中同じ部屋にいます。早番7時・遅番19時のシフトでは引き継ぎが多く、言った・言わないのすれ違いが起きやすくなります。職員室や休憩室が狭く、気まずい相手と離れる場所がない園も少なくありません。どれも個人の性格とは関係なく、摩擦が生まれやすい条件です。

人間関係の悩みは、あなただけのものではない

東京都が保育士を対象に行った調査では、今の職場で改善してほしいことの一つに「職員間のコミュニケーション」が26.8%で挙がっています[1]。過去に保育士として働いた人が辞めた理由では、職場の人間関係が31.5%で最も多くなっています[2]。どちらも令和4年度の調査ですが、職場の人間関係が多くの保育士にとって身近な悩みであることが分かります。うまくいかないのは、あなたの人付き合いが下手だからとは限りません。

02関係を少しずつ良くする、5つの関わり方

要点:関係改善の基本は、相手の行動を変えることではなく、自分から出す「小さな信号」を増やすことです。挨拶、短い報連相、具体的なお礼、小さな頼みごと、相手の得意を聞くこと。続けられそうなものを1〜2個選び、2〜4週間試してみてください。

図2

  • 1

    名前を添えて挨拶する

    「おはようございます」に「○○先生」を一言足します。相手をきちんと見ているという合図になります

  • 2

    報連相は結論から30秒で

    忙しい時間帯の長い報告は、内容より「長さ」で相手をいらだたせてしまいます

  • 3

    お礼は具体的に一言

    「助かりました」ではなく「午睡チェックを代わってもらえて、連絡帳が間に合いました」と伝えます

  • 4

    小さな頼みごとをする

    「この壁面の色、どちらがいいと思いますか」など、相手が答えやすいことを聞きます

  • 5

    相手の得意を聞く

    ピアノ、制作、保護者対応など、相手の得意分野で教えてもらう場面をつくります

図2 人間関係を改善するために、自分から始められる5つのこと

挨拶と報連相は「量」より「型」で

関係がぎくしゃくしている相手ほど、話しかけるたびに緊張します。だからこそ、毎回考えなくていい「型」を決めておくと楽になります。挨拶は名前を添える。報告は「○○の件です。結論は〜です。理由は〜です」の順で、30秒以内に収める。たとえば「○○先生、△△くんの件です。今日のお迎えが18時半に変わりました。お母さんから連絡帳に書いてありました」のように伝えます。

型の良いところは、相手の機嫌に左右されにくいことです。相手がそっけなく「はい」としか返さなくても、必要なことは伝わっています。見るのは「伝わったかどうか」だけで、「感じよく返してもらえたか」は数えない。そう決めておくと、一日の消耗がかなり変わります。

お礼と頼みごとで、相手が「味方」になれる場面をつくる

人は、頼られて役に立てた相手に少しずつ心を開きやすくなるものです。苦手な先輩に、あえて小さな相談をしてみるのも一つの方法です。「発表会の衣装、去年はどうしていましたか」「この子の午睡の入り方で困っていて、何かこつはありますか」。経験を聞かれて悪い気がする人は多くありません。答えてもらったら、翌日に「昨日教えてもらったやり方で、今日は15分で寝てくれました」と結果を伝えると、やりとりが一往復で終わらずにつながります。

2〜4週間続けて、変化をメモしておく

関係の変化はゆっくりです。手帳の隅に「挨拶を返してくれた」「報告のあと『ありがとう』と言われた」と書いておくと、小さな変化に気づけます。4週間続けても何も変わらなければ、それは相手の側の事情が大きいということでもあります。その場合は、次の「距離をとる」方法に切り替えてかまいません。関係を良くする努力と、距離をとる工夫は、どちらか一方ではなく、相手によって使い分けるものです。

03ほどよい距離の取り方:業務はつなぎ、心は近づけすぎない

要点:距離をとるとは、相手を避けることではありません。業務に必要なやりとりは丁寧に続けたまま、休憩や勤務外の関わりを自分で選べるようにすることです。

図3

場面近づきすぎる関わり方ほどよい距離の関わり方
朝の挨拶相手の機嫌をうかがって声の大きさを変える誰にでも同じ挨拶を、同じ調子でする
休憩時間休憩室で噂話に最後まで付き合う前半は休憩室、後半は別室や外で過ごすなど自分で選ぶ
勤務外のLINE夜や休日も、すぐに既読・返信する業務連絡以外は翌朝まとめて返す
噂話・悪口同意したり、自分も話題を足したりする「そうなんですね」で受けて、保育の話題に戻す
プライベートの質問聞かれるままに家族や恋愛の話をする話す範囲を決め、それ以上は笑ってかわす
行事後の食事会断ると悪いと思い、毎回参加する参加する回を決め、断るときは理由を短く伝える
図3 近づきすぎる関わり方と、ほどよい距離の関わり方

休憩時間は、自由に使ってよい時間

労働基準法では、休憩は労働時間の途中に与え、自由に利用させなければならないとされています[3]。休憩室で同僚と過ごさなければならないという決まりはありません。休憩室以外に場所がない園でも、イヤホンで音楽を聴く、本を開く、少し外を歩くなど、自分の時間にする工夫はできます。

もっとも、保育の現場ではそもそも休憩が十分に取れないことも少なくありません。午睡中に連絡帳を書きながらお弁当を食べている、という声もよく聞きます。休憩の取り方そのものに悩んでいる場合は、保育士が休憩を取れないときの対処法も参考にしてください。

勤務外の連絡は「返す時間」を決める

園のLINEグループや個人的なメッセージに、夜遅くまで反応していると、職場の空気が家の中まで入ってきます。シフトの変更や子どもの体調など、急ぎの業務連絡は別として、それ以外は「翌朝の出勤前にまとめて返す」と決めてしまいましょう。最初の数回は気になっても、返信の時間がいつも同じだと、相手も「そういう人」として受け止めるようになります。

「距離をとる」と「無視する」は違う

距離をとっているつもりが、相手から見ると無視されていると感じさせてしまうことがあります。挨拶、必要な報告、お礼の3つは、どんな相手にも続けてください。業務の連携が保たれていれば、園長や主任から見ても問題のある関係には映りません。逆に挨拶まで止めてしまうと、今度は自分が「感じが悪い人」として噂の中心になりかねません。

距離のとり方には、物理的な工夫もあります。製作物の準備は相手と別の机で行う、職員会議では隣の席を避ける、行事の担当では別の係を希望する。小さなことですが、一日に顔を合わせる時間が30分減るだけでも、気持ちの余裕は違ってきます。

04気にしないための「スルー」の技術

要点:スルーとは、聞こえなかったふりをすることではありません。言われたことを「中身」と「言い方」に分けて、中身だけを受け取ることです。言い方の部分には、その場で反論も同意もせず、置いていきます。

図4

  1. いったん受け止める「分かりました」「確認します」と短く返し、その場では言い返さない
  2. 中身と言い方を分ける「連絡帳の記入漏れ」という中身と、「何回言えば分かるの」という言い方を切り離す
  3. 中身だけに対応する記入漏れを直し、必要なら「次から○○します」と一言だけ伝える
  4. 言い方はメモに置く言われた日時と言葉をメモし、頭の中から外に出す
  5. 家では読み返さないメモは決めた時間だけ見る。寝る前には開かない
図4 嫌な言い方をされたときに、気持ちを家に持ち帰らないための流れ

嫌味や噂話への返し方の例

返し方を決めておくと、その場で固まらずに済みます。

  • 嫌味を言われた:「若い人はいいよね、定時で帰れて」→「ありがとうございます。明日の朝の準備は私がやっておきますね」
  • 噂話が始まった:「○○先生ってさ…」→「そうなんですね。そういえば、来週の避難訓練の流れって決まりましたか」
  • 同意を求められた:「そう思わない?」→「どうなんでしょう、私はまだよく分からなくて」
  • 他の先生と比べられた:「前の先生はもっと早くできたよ」→「そうなんですね。こつがあれば教えてください」

どの返し方にも共通しているのは、相手の言葉を否定も肯定もせず、話題を保育や業務に戻している点です。言い返したくなるのは自然な気持ちですが、言い返すとその場は収まっても、次の嫌味の材料になりやすいものです。噂話に同意すると、知らないうちに「あの人も言っていた」と名前を使われることもあります。

頭の中の「反すう」を止める3つの工夫

スルーが難しいのは、言われたその場より、帰り道やお風呂の中で何度も思い出してしまうことです。反すうは、意志の力だけでは止まりません。仕組みで区切ります。

  1. 書き出して閉じる:帰りの電車で、言われたことと自分の気持ちをスマホのメモに3行で書き、画面を閉じる。
  2. 考える時間を区切る:「考えるのは夕食後の10分だけ」と決め、タイマーが鳴ったら終わりにする。
  3. 体を先に休ませる:疲れているときほど、言葉は重く響きます。湯船に浸かる、早めに布団に入るなど、まず体を休めます。

黙って受け流さないほうがいい場面もある

スルーは万能ではありません。指摘の中身そのものが事実と違うときは、受け流すと誤解がそのまま残ります。たとえば「昨日の与薬の確認、やってなかったでしょう」と言われたが、実際には記録表にサインしてある、という場面です。こうしたときは、感情ではなく記録で返します。「確認表の11時のところにサインしてあります。もし抜けがあれば教えてください」。言い方には反応せず、事実だけを落ち着いて示す。それ以上の言い合いにはしない。子どもの安全や保護者への説明に関わる事実は、関係を保つことより正確さを優先してかまいません。

「気にしない」ができない自分を責めない

保育士は、子どもの小さな変化に気づくことが仕事です。人の表情や声の調子に敏感なのは、仕事の力でもあります。気にしてしまうのは欠点ではなく、その力が職員同士の関係にも向いているだけです。完全に気にしないことを目標にすると、できない日に落ち込みます。「気にする時間を短くする」くらいを目指すほうが、長く続けられます。

05相談事例:休憩の過ごし方を変えて、帰宅後の時間を取り戻した

要点:関わり方と距離の取り方を少しずつ変えて、仕事のことを家に持ち帰らなくなったモデルケースです。相手は変わっていないのに、何が変わったのかに注目してください。

「仲良くしなきゃ」をやめたら、仕事がしやすくなった

相談事例(モデルケース)

お名前
あやかさん(仮名)・31歳
保育士歴
9年目
勤務先
地方都市の社会福祉法人の認可保育園(定員約80名)、1歳児クラス(3人担任)
変化
帰宅後に職場のことを考える時間 毎晩1〜2時間 → 週2〜3回、15分ほど

編集部相談する前は、どんなことで悩んでいましたか。

あやかさん

1歳児クラスを3人で担任していて、そのうちの一人の先輩が、その場にいない人の話をよくする方だったんです。休憩も3人ほぼ同じ時間で、45分ずっとその話。相づちを打つのも嫌だし、黙っていると「あやか先生はどう思う?」って振られる。家に帰ってからも、明日はどう返そうって、ずっと考えていました。

編集部最初に何を変えましたか。

あやかさん

休憩の後半を、事務室の隣の小さな部屋で過ごすようにしました。「月案を見直したくて」って一言だけ言って。感じ悪いと思われないか不安でしたけど、結局何も言われなかったです。あれだけ悩んだのに、拍子抜けしました。

編集部先輩との関係そのものは、どうなりましたか。

あやかさん

業務の話は、むしろ増やしたんです。朝いちばんに「今日の午睡チェック、前半は私が入りますね」とか、短く伝えるようにして。噂話には「そうなんですね」だけ返して、すぐ子どもの話に戻す。それを3週間くらい続けたら、私には噂話を振ってこなくなりました。嫌われたわけでもなくて、仕事の相談はふつうにしてくれます。

編集部誰かに相談してよかったと思うことはありますか。

あやかさん

「仲良くならなくても、一緒に仕事ができていればいい」と言ってもらえたことです。ずっと、職場の人とは仲良くしなきゃいけないと思い込んでいたので。相手が保育の現場をよく知っている人だったから、3人担任の大変さを一から説明しなくて済んだのも助かりました。

相手を変えようとしていたときより、自分の時間の使い方を変えたときのほうが、ずっと早く楽になりました。

あやかさん(仮名)

あやかさんはその後も同じクラスで担任を続けています。休憩の後半を一人で過ごす習慣は続いていて、帰宅後に職場のことを考える時間は、週に2〜3回、15分ほどに減りました。年度末の面談では、次年度は別の先生と組みたいという希望を「いろいろな先生の保育の進め方を学びたい」という言葉で主任に伝えています。

このケースから持ち帰れるのは、関係を良くするには「近づく」だけでなく「離れる場所を決める」方法もある、ということです。業務の連携を先に丁寧にしたので、距離をとっても関係が悪くなることはありませんでした。

※相談で多く寄せられる状況をもとに再構成したモデルケースです。特定の個人ではなく、数値は一例です。

図5

相談前3か月後

休憩中に噂話を聞く時間

1日45分
1日15分ほど

帰宅後に職場のことを考える時間

毎晩1〜2時間
週2〜3回、15分

先輩への朝の業務連絡

ほぼなし
毎朝1〜2回

「明日行きたくない」と思う日

週4日
週1日
図5 あやかさんのモデルケースで変わったこと

06距離の工夫で対処できる範囲と、超えているサイン

要点:ここまでの方法は、相性や言い方の問題には役立ちますが、ハラスメントや心身の不調には向きません。「スルーできない自分が弱い」と考える前に、対処できる範囲を超えていないかを確かめてください。

1. ハラスメントは、距離で解決する問題ではない

職場のパワーハラスメントは、優越的な関係を背景にした言動で、業務上必要かつ相当な範囲を超え、働く環境が害されるものと定義されています[4]。大声で怒鳴る、人格を否定する、わざと仕事を与えない、無視を続けるといった言動は、受け流す工夫で耐えるものではありません。事業主には相談に応じる体制を整える義務があり、相談したことを理由にした不利益な扱いは禁止されています[5]。

図6

  • 人格を否定する言葉や、大声での叱責が繰り返される受け流す問題ではなく、ハラスメントに当たる可能性があります
  • 挨拶や業務連絡を意図的に無視される状態が続いている業務の連携が壊れていて、子どもの安全にも関わります
  • 眠れない、食欲がない日が2週間以上続いている心身が限界に近いサインです。受診を優先してください
  • 出勤前に涙が出る、動悸がする体が職場を危険な場所だと感じています
  • 休みの日も、相手の言葉が頭から離れない回復の時間がとれていない状態です
  • 園長や主任に相談しても、何も変わらなかった自分の工夫で変えられる範囲を超えています
図6 距離の取り方やスルーでは対処しきれないサイン

一つでも当てはまるなら、記録を残しながら、信頼できる人や窓口に相談する段階です。日時、場所、言われた言葉、その場にいた人をメモしておくと、あとで状況を説明するときに役立ちます。パワハラの相談先や記録の残し方は保育士がパワハラを相談できる窓口にまとめています。

2. 一人で抱え込まず、外の窓口も使う

園の中に相談できる相手がいないときは、外の窓口があります。都道府県労働局などにある総合労働相談コーナーでは、いじめ・嫌がらせやパワハラを含む労働問題について、無料・予約不要で相談できます[6]。気持ちが落ち込んでつらいときは、働く人向けの「こころの耳電話相談」(0120-565-455、平日17時〜22時、土日10時〜16時。祝日・年末年始は休止)も使えます[7]。眠れない日が続いているなら、かかりつけ医や心療内科への受診も考えてください。休みの日まで相手のことが頭を離れないときの対処は、休みの日も職場の人間関係を考えてしまうときでも紹介しています。

人間関係のつらさのどこから手をつければいいか迷うときは、保育士の人間関係がつらいときの全体の整理から読んでみてください。距離をとっても苦しさが続き、環境を変えることも考え始めたなら、異動・転園・転職の違いを先に知っておくと、選べる道が広がります。

どの方法をとるにしても、決める前に誰かに話して整理するだけで、見え方が変わることがあります。ほいくの相談室では、転職を決めていない段階でも、職場の人間関係の相談を受けています。今のクラスで続けるための関わり方を一緒に考えることもできます。

よくある質問

苦手な先輩と同じクラスの担任です。距離をとると保育に支障が出ませんか?

距離をとるのは雑談や勤務外の付き合いで、業務の連携は続けることが前提です。挨拶、子どもの様子の共有、役割分担の確認を丁寧に続けていれば、保育に支障が出ることはほとんどありません。むしろ業務の話を短く正確にするほど、連携は安定します。

休憩室に行かないと、陰口を言われそうで不安です。

最初の数日は気になるかもしれませんが、「書類を見直したくて」「少し外の空気を吸ってきます」など短い理由を添えれば、不自然にはなりません。全部を一人で過ごす必要はなく、前半だけ休憩室にいるなど、少しずつ変える方法もあります。

噂話に「そうなんですね」と返すと、同意したと思われませんか?

「そうなんですね」は話を聞いたという合図で、同意の言葉ではありません。気になる場合は、そのあとすぐに保育や業務の話題に切り替えると、話に乗っていないことが自然に伝わります。自分から話題を足さないことも、巻き込まれないためのこつです。

スルーしようとしても、どうしても気になってしまいます。

気にしてしまうのは、人の変化に気づく力が強いからでもあります。完全に気にしないことを目指すより、書き出して閉じる、考える時間を区切るなどで「気にする時間を短くする」ことから始めてみてください。眠れない日が2週間以上続く場合は、受診も考えてください。

人間関係を理由に、担任の組み合わせを変えてほしいと頼んでもいいですか?

頼むこと自体は問題ありません。その際は「○○先生と合わない」ではなく、「次年度は別の学年も経験したい」「いろいろな先生の保育を学びたい」のように、働き方や成長の言葉で伝えると受け止めてもらいやすくなります。年度末の面談など、配置を考える時期に合わせて伝えるのが現実的です。

参考にした資料

  1. 東京都福祉局「令和4年度東京都保育士実態調査 調査結果の概要」
  2. 東京都福祉局「令和4年度東京都保育士実態調査 調査結果の概要」
  3. e-Gov法令検索「労働基準法」
  4. 厚生労働省 パワーハラスメント対策リーフレット
  5. 厚生労働省 職場のハラスメント対策リーフレット
  6. 厚生労働省「総合労働相談コーナーのご案内」
  7. こころの耳「働く人の『こころの耳電話相談』」

※制度や数値は記事の更新時点で公的機関の資料により確認しています。最新の情報は各リンク先でご確認ください。

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