保育士から幼稚園・認定こども園へ転職|保育園との違い

遅番の19時、保育室にはまだ3人の子どもが残っている。昼間、散歩の途中で通りかかった幼稚園では、午後2時に園バスが出発していった。手を振る先生たちを見ながら、「幼稚園なら、もう少し早く帰れるのかな」と思ったのは、一度や二度ではないはずです。

保育士として働いてきた人が、次の職場として幼稚園や認定こども園を考えるのは自然なことです。同じ就学前の子どもと関わる仕事で、保育園の経験も活かせそうに見えます。けれど実際には、必要な資格、1日の流れ、1年の行事の組み方、保護者との関わり方まで、保育園とはいくつもの違いがあります。「早く帰れそう」というイメージだけで移ると、行事の準備の多さに驚くこともあります。

この記事では、保育士が幼稚園や認定こども園へ転職するときに、最初に確かめたい資格の話から、保育園との違い、向いている人の特徴、転職してから感じやすいギャップ、求人で確かめる項目までを順に整理しました。

この記事でわかること

  • 幼稚園・認定こども園で働くときに確かめたい資格の考え方
  • 保育園・幼稚園・認定こども園の違い(目的、保育時間、長期休み、行事)
  • 幼稚園の1年の流れ(例)と、「早く帰れるか」を決めるもの
  • 幼稚園に向いている人、保育園のほうが合う人
  • 転職してから感じやすい3つのギャップと、求人で確かめる10項目

結論

保育士が幼稚園に転職するときは、まず資格を確かめます。幼稚園でクラス担任をする幼稚園教諭は、保育士資格とは別に幼稚園教諭の免許状が必要な職で、保育士資格だけの場合は、預かり保育や補助の求人、認定こども園のうち保育士資格で応募できる求人が中心になります。保育園との大きな違いは、教育時間が終わると午後の早い時間に降園する子が多いこと、夏休みなどの長期休みがあること、行事と保護者との関わりの比重が大きいことです。認定こども園は保育園と幼稚園の両方の役割を持ち、教育時間と夕方までの保育の両方をシフトで担います。早く帰れるかどうかは園の種類よりも行事の量と持ち帰りの有無で決まるので、求人票と見学で具体的に確かめてから応募してください。

01最初に確かめたいのは「資格」

要点:幼稚園でクラス担任として働くには、保育士資格とは別に幼稚園教諭の免許状が必要です。自分がどちらを持っているかで、応募できる求人が変わります。

保育園と幼稚園は、どちらも就学前の子どもが通う場所ですが、根拠になる法律も、働く人に求められる資格も違います。保育園の保育士は保育士資格、幼稚園の先生は幼稚園教諭の免許状が基本です。保育士養成の学校で両方を取得した人も多いので、まずは手元の免許状を確かめてみてください。

幼稚園に勤務する人(本務者)は、2024年度の調査で82,809人で、その全員が保育士資格を持っているわけではありません[1]。幼稚園の求人を見ると、「幼稚園教諭免許必須」「保育士資格のみ可(預かり保育担当)」のように、応募資格の欄で求める資格がはっきり書かれていることが多くあります。求人を見るときは、仕事内容より先に応募資格の欄を読む習慣をつけましょう。

図1

幼稚園教諭の免許状を持っているか

  1. 免許状を持っている幼稚園のクラス担任、認定こども園の幼児クラスの担当に応募できる
  2. 保育士資格だけを持っている預かり保育や補助の求人、認定こども園のうち保育士資格で応募できる求人を探す
  3. 免許状の取得を目指す働きながら取得する方法や、保育士としての経験を活かせる仕組みがあるかを調べる
  4. まず保育園で幼児クラスの経験を積む行事や集団活動の経験を積んでから、幼稚園や認定こども園を目指す
図1 保育士が幼稚園・認定こども園を目指すときの選択肢

免許状の種類や取得の方法、保育士として働いた経験を活かせる仕組みがあるかどうかは、文部科学省や都道府県の教育委員会の案内で確かめてください。時期によって扱いが変わることもあるので、古い情報をもとに判断しないことが大切です。

保育士資格だけで幼稚園で働く場合の仕事

保育士資格だけを持っている人が幼稚園で働く場合、多いのは預かり保育の担当です。預かり保育は、教育時間が終わったあとや、夏休みなどの長期休みのあいだに、保護者が働いているなどの理由で園に残る子どもを見る時間です。異年齢の子どもが一緒に過ごすことが多く、保育園の夕方の合同保育に近い雰囲気があります。

ほかに、クラス担任の補助として、主活動の準備や、支援が必要な子どものそばについて活動を手伝う仕事もあります。担任ほど行事の責任は重くありませんが、そのぶん給与や雇用形態がパートや非常勤になっている求人も見られます。担任を目指したいのか、補助の立場で長く働きたいのかを、応募の前に考えておくと選びやすくなります。

認定こども園で求められる資格

認定こども園は、教育と保育を一体的に行う施設で、いくつかの型があります。型や担当するクラスによって、保育士資格と幼稚園教諭の免許状のどちらが求められるかが変わることがあり、両方を持つ人を「保育教諭」として募集している園もあります。保育士資格だけで応募できるかどうかは、求人票の応募資格の欄と、面接での説明で確かめましょう。

02保育園・幼稚園・認定こども園の違い

要点:三つの施設は、子どもが過ごす時間、長期休みの有無、行事の組み方、保護者との関わり方が違います。違いを一覧にすると、自分がどの働き方に合うかが見えてきます。

図2

項目保育園幼稚園認定こども園
子どもが過ごす時間朝7時ごろから夕方・夜まで教育時間は昼過ぎまで。預かり保育で夕方まで残る子も教育時間だけの子と、夕方まで過ごす子が混ざる
主な対象年齢0〜5歳主に3〜5歳0〜5歳(園による)
長期休みなし(年末年始などを除く)夏休み・冬休み・春休みがある教育時間の子は休み、保育の子は通常どおり
職員の勤務早番・遅番のシフト日勤が中心。預かり保育はシフトの園も早番・遅番のシフトが中心
行事運動会、発表会、季節の行事運動会、発表会、作品展などの比重が大きい両方の行事を組み合わせる
保護者との関わり毎日の送迎時の会話と連絡帳園バスの子は会う機会が少なく、面談や行事で関わる送迎時の会話と、行事や面談での関わり
図2 保育園・幼稚園・認定こども園の違い(一般的な例)

保育園の保育士は、保育所の最低基準で、3歳児はおおむね15人に1人以上、4歳以上児はおおむね25人に1人以上を配置することになっています[2]。幼稚園は保育園とは別の基準で運営されていて、1クラスの人数や担任の数の考え方も違います。求人票や見学で、1クラスの人数と、担任以外に補助の先生がつくかを確かめておくと、1日の忙しさを想像しやすくなります。

認定こども園は「二つの時間」が同じ園の中にある

認定こども園では、教育時間が終わる昼過ぎに一部の子が降園し、残りの子は夕方まで保育を受けます。午後は異年齢で過ごす園、クラスごとに過ごす園など、組み方は園によって違います。保育士にとっては、保育園の働き方に近い部分と、幼稚園の行事や教育時間の考え方の両方を経験できる職場です。一方で、早番・遅番のシフトはあるので、「早く帰れる」ことを期待していると、思っていた働き方と違うと感じるかもしれません。

031日と1年の流れ:「早く帰れるか」を決めるもの

要点:幼稚園は子どもの降園が早い一方で、降園後の時間は行事の準備や会議、教材づくりにあてられます。早く帰れるかどうかは、園の種類よりも行事の量と準備の仕方で決まります。

幼稚園の1日は、登園の受け入れ、朝の会、主活動、昼食、帰りの会と続き、昼過ぎには多くの子どもが降園します。園バスがある園では、担任が添乗してバスで子どもを送ることもあります。子どもが帰ったあとは、保育室の掃除、翌日の準備、会議、行事の練習の計画や教材づくりの時間です。

たとえば、私立幼稚園の担任の1日は、次のような流れが一例です。8時ごろに出勤して保育室の準備をし、8時半からは園バスの添乗や登園の受け入れ。9時半ごろから主活動に入り、11時半ごろにお弁当や給食。13時半ごろには帰りの会をして、バスや保護者のお迎えで子どもが降園します。そのあと、保育室の掃除、職員会議、翌日の教材の準備、記録の整理をして、17時半ごろに退勤します。預かり保育の当番の日は、夕方まで子どもと過ごしてから事務仕事に入ります。

この「子どもが帰ったあとの時間」をどう使うかが、退勤の時刻を左右します。行事の準備を勤務時間内に進める仕組みがある園では、夕方に退勤できる日が多くなります。反対に、行事が多く、衣装や大道具を職員が手作りする園では、行事前に残業や持ち帰りが増えることもあります。

図3

  1. 4月入園式、進級。新しいクラスの子どもと保護者との関係づくり。家庭訪問を行う園もある
  2. 5〜6月親子遠足、保育参観。1学期の個人面談の準備
  3. 7月夏祭りやお泊まり保育など。1学期の終業式
  4. 8月夏休み。預かり保育の担当、研修、2学期の行事の準備
  5. 9〜10月運動会の練習と本番。行事の前は準備が増える
  6. 11〜12月作品展や発表会。2学期の個人面談。冬休み
  7. 1〜2月3学期の始業。生活発表会や作品展の準備、次年度の園児募集の行事
  8. 3月修了式、卒園式。1年間の記録の整理と、次年度の準備
図3 幼稚園の1年の流れ(例:私立幼稚園の年中クラス担任)

長期休みのあいだも、教員は研修、行事の準備、預かり保育の担当などで出勤することが一般的です。夏休みの期間ずっと休みになるわけではありませんが、子どもが登園しない期間があることで、保育園よりもまとまった休みを取りやすい園もあります。夏休み中の勤務日数と、連続して取れる休みの日数は、面接で具体的に確かめましょう。

04幼稚園に向いている人、保育園のほうが合う人

要点:幼稚園は、行事や集団での活動を組み立てることにやりがいを感じる人、保護者と面談や行事を通して関わることが苦にならない人に向いています。0〜2歳児との関わりや、長い時間の生活の援助にやりがいを感じる人は、保育園や認定こども園のほうが合う場合があります。

図4

活動を組み立てるのが好き

運動会や発表会、日々の主活動の計画を立て、子どもと一緒につくり上げることにやりがいを感じる

幼稚園向き

幼児の育ちを見たい

3〜5歳の言葉や友だち関係の育ちに深く関わりたい

幼稚園向き

乳児の生活に関わりたい

授乳、離乳食、午睡など、0〜2歳児の生活の援助にやりがいを感じる

保育園向き

長い時間の生活を支えたい

朝から夕方までの子どもの生活全体を見て、家庭との連携を毎日重ねたい

保育園向き

図4 幼稚園と保育園、向いている人の違い

保育園の経験のうち、幼稚園で評価されやすいもの

保育園の経験の中で、幼稚園の面接で評価されやすいのは、幼児クラスでの集団活動の組み立て、行事の企画と運営、保護者への丁寧な説明の3つです。たとえば「発表会で、子どもの意見を取り入れて劇の筋を決めた」「運動会の種目を、年齢に合わせて職員と話し合って変えた」といった具体的な場面を話せると、幼稚園で何ができるかが相手に伝わります。乳児クラスの経験しかない人も、生活習慣を身につける関わりや、保護者との連絡の丁寧さは、入園したばかりの年少児の担任で活きる強みです。

保育園の幼児クラスで運動会や発表会の企画を任されてきた人は、幼稚園でもその経験を活かしやすいでしょう。反対に、行事の準備が負担で保育園を辞めたいと感じている人は、幼稚園に移るとかえって負担が増える可能性があります。行事や制作物の負担を減らしたいことが転職の理由なら、保育士の制作物の負担を減らす方法もあわせて読んで、何を減らしたいのかを整理しておくと、次の職場を選ぶ軸がはっきりします。

05相談事例:保育園の4歳児担任から幼稚園へ移ったのりかさん

要点:ここでは、保育園から私立幼稚園に転職したモデルケースを紹介します。「早く帰れる」と思っていたことが、実際にはどうだったのかに注目してください。

早く帰れるかは、行事の作り方で決まる

相談事例(モデルケース)

お名前
のりかさん(仮名)・31歳
保育士歴
9年目(うち幼稚園2年目)
資格
保育士資格、幼稚園教諭の免許状(短大で取得)
勤務先
私立幼稚園(園児約150名、預かり保育あり)、年中クラス担任
変化
退勤時刻 19時台が週3日 → 17時半〜18時(行事前は19時ごろ)/夏の連続休暇 3日 → 9日

編集部幼稚園への転職を考えたのは、どうしてですか。

のりかさん

4歳児クラスを3年続けて担任して、運動会や発表会の企画がいちばん楽しいって気づいたんです。それと、遅番の日は19時過ぎまで残るのが当たり前で、夫と晩ごはんを一緒に食べられるのが週に2回くらいで。短大で幼稚園の免許も取っていたので、使わないのはもったいないかなって。

編集部転職先を選ぶときに、何を確かめましたか。

のりかさん

最初は「幼稚園なら早く帰れる」と思い込んでいました。でも相談した人に「行事の衣装や大道具を誰が作っているか、聞いてみた?」と言われて、はっとして。見学した2つの園で聞いたら、1つは衣装を全部先生が手作りしていて、もう1つは既製品と保護者の手伝いを組み合わせていました。後のほうに決めました。

編集部実際に働いてみて、どうですか。

のりかさん

普段は17時半から18時には帰れています。夏休みには、預かり保育の当番と研修以外で9日続けて休めて、夫と旅行にも行けました。でも、運動会と発表会の前の2週間は19時ごろまで残ることもあります。そこは保育園のときと変わらないですね。

編集部保育園との違いで、戸惑ったことはありますか。

のりかさん

保護者との関わり方です。園バスの子のお母さんとは、ほとんど顔を合わせないんですよ。保育園では毎日お迎えのときに話せていたのに。だから連絡帳と、ちょっとした電話を大事にするようになりました。個人面談は年2回あって、最初はすごく緊張しました。

早く帰れるかどうかは、園の種類じゃなくて、行事の作り方で決まるんだと分かりました。

のりかさん(仮名)

のりかさんは2年目の今、運動会の係のまとめ役を任されています。保育園で幼児クラスを担任していたときに、行事の準備を職員で分担した経験を活かし、作業の一覧表をつくって、準備を勤務時間内に進められるよう工夫しているそうです。

このケースのポイントは、「幼稚園なら早く帰れる」というイメージを、そのまま信じなかったことです。衣装や大道具を誰が作っているかという具体的な質問で、園ごとの違いを確かめたことが、納得のいく選択につながりました。

※相談で多く寄せられる状況をもとに再構成したモデルケースです。特定の個人ではなく、数値は一例です。

図5

保育園の4歳児担任私立幼稚園の年中担任

19時以降の退勤

週3日
行事前の2週間のみ

夏の連続休暇

3日
9日

夫と夕食を食べる日

週2日
週4〜5日

保護者と直接話す機会

毎日の送迎時
面談と行事が中心
図5 のりかさんの働き方の変化(入職1年後)

06転職してから感じやすい3つのギャップ

要点:幼稚園や認定こども園に移ってから、行事の量、保護者との関わり方、給与と手当の仕組みの3つで、保育園とのギャップを感じる人がいます。前もって知っておけば、求人選びの段階で備えられます。

一つ目は、行事の量と重さです。幼稚園は、運動会、発表会、作品展などの行事を、園の特色として大切にしているところが多くあります。保護者も行事を楽しみにしていて、期待に応えようとするほど準備に時間がかかります。行事の数だけでなく、準備を誰がどの時間にしているかを確かめることが大切です。

二つ目は、保護者との関わり方です。のりかさんの事例のように、園バスを利用する家庭とは、毎日顔を合わせる機会がほとんどありません。その分、連絡帳や電話、個人面談、行事のときのやりとりが大事になります。保護者の期待が高い園もあり、保育園とは違う種類の緊張感を感じる人もいます。面談で何を伝えるかを、日々の記録から準備しておく習慣があると、緊張はずいぶん和らぎます。保護者とのやりとりに苦手意識がある人は、保護者対応がつらいときの考え方を読んで、自分が何に負担を感じやすいのかを整理しておくと安心です。

三つ目は、給与や手当の仕組みです。私立幼稚園の給与は、園や法人ごとの給与規程で決まり、保育園と同じ水準になるとは限りません。また、保育士の住まいを支援する宿舎借り上げの事業は、自治体によって対象となる施設の範囲が決まっています。たとえば東京都の事業は、認可保育所、認定こども園、認証保育所、小規模保育事業等の常勤の保育従事職員を対象としていると案内されています[3]。幼稚園に移った場合に対象になるかは、自治体と勤務先に確かめてください。

07幼稚園・認定こども園の求人で確かめる10項目

要点:幼稚園や認定こども園の求人は、応募資格、勤務時間、行事、長期休みの扱いが園ごとに大きく違います。求人票と見学で、次の10項目を確かめてください。

図6

  • 応募資格幼稚園教諭の免許状が必須か、保育士資格のみで応募できるか
  • 担当する仕事クラス担任か、預かり保育の担当か、補助か。担当する年齢
  • 1クラスの人数と担任の数1クラスの子どもの数と、補助の先生がつくかどうか
  • 勤務時間とシフト日勤のみか、早番・遅番があるか。預かり保育の当番の頻度
  • 園バスの添乗バスの添乗があるか。添乗の日の勤務時間がどうなるか
  • 行事の数と準備の仕方衣装や大道具を誰が作るか。準備を勤務時間内に進める仕組みがあるか
  • 長期休みの勤務夏休み中の出勤日数、研修、連続して取れる休みの日数
  • 保護者との関わり個人面談や家庭訪問の回数、保護者会の行事への職員の関わり
  • 給与と手当基本給、手当の内訳、賞与の実績、昇給の仕組み
  • 住まいの支援宿舎借り上げや住宅手当の有無と、その対象になる条件
図6 幼稚園・認定こども園の求人で確かめる10項目

求人を出す側は、業務内容、就業時間・休憩・休日、賃金などを、原則として最初の面接までにすべて明示することになっています[4]。求人票に書かれていない項目は、見学や面接で質問して構いません。また、年10日以上の有給休暇が付与される人には、使用者が1年以内に5日を時季を指定して取得させる義務があります[5]。長期休みの期間に有給休暇の取得を組み込んでいる園もあるので、有給休暇の取り方も確かめておくとよいでしょう。

求人の探し方と、動き出す時期

幼稚園や認定こども園の求人は、保育士向けの求人サイトのほか、ハローワーク、園や法人のホームページにも出ています。幼稚園は学年の区切りがはっきりしているため、4月の入職に向けて、前の年のうちに採用を進める園もあります。一方で、年度の途中に欠員が出て募集をかけることもあります。今の園で担任をしている人は、年度末で区切りをつけられるよう、秋ごろから情報を集め始めると、見学や面接の日程を無理なく組めます。見学は、子どもが登園している午前中と、降園後の職員の動きが見える午後の両方を見せてもらえると、働き方の全体像がつかめます。

園の種類ごとの給料、休み、残業の違いをまとめて比べたいときは、園種別の給料・休み・残業の比較が役に立ちます。保育園以外の職場も含めて広く見たいなら、保育士の職場タイプの選び方で全体像をつかんでから絞り込むと、迷いにくくなります。

資格のこと、行事のこと、家族と過ごす時間のこと。考えることが多くて決めきれないときは、優先したいことを一つずつ声に出してみると、自然と順番がついていきます。ほいくの相談室では、今の保育園を続けるかどうかを決めていない段階の相談も受けています。

よくある質問

保育士資格しか持っていなくても、幼稚園で働けますか?

幼稚園でクラス担任をするには、幼稚園教諭の免許状が必要です。保育士資格だけの場合は、預かり保育の担当や補助など、保育士資格で応募できる求人を探すことになります。認定こども園では、保育士資格で応募できる求人があるかを応募資格の欄で確かめてください。

幼稚園は、保育園より給料が高いですか?

園ごとの給与規程で決まるため、一概には言えません。同じ地域でも、基本給、手当、賞与、昇給の仕組みが園によって大きく違います。求人票の月給だけでなく、年間の収入の見込みと、手当の内訳を比べてください。

夏休みは、本当に長く休めますか?

子どもが登園しない期間があるので、保育園よりもまとまった休みを取りやすい園もあります。ただし、研修、行事の準備、預かり保育の担当などで出勤する日もあります。夏休み中の出勤日数と、連続して取れる休みの日数を面接で確かめてください。

保育園から幼稚園に移ると、保護者対応は楽になりますか?

毎日の送迎時の会話が少なくなる一方で、個人面談や行事での関わりが増えるため、楽になるとは限りません。保護者対応の形が変わると考えておくと、移ってからのギャップが小さくなります。

幼稚園と認定こども園、保育士にとってはどちらが働きやすいですか?

何を大切にしたいかで変わります。行事や教育時間の活動に集中したい人、日勤中心で働きたい人は幼稚園、乳児から幼児まで幅広く関わりたい人、保育士資格を活かしやすい求人を探したい人は認定こども園が合いやすい傾向があります。両方を見学して、1日の流れと職員の勤務の組み方を比べてみてください。

幼稚園から保育園に戻ることはできますか?

保育士資格を持っていれば、保育園に戻ることはできます。幼稚園で行事や集団活動を組み立てた経験、保護者との面談の経験は、保育園の幼児クラスでも活かせます。面接では、幼稚園で身につけたことを具体的な場面とあわせて伝えると評価されやすくなります。

参考にした資料

  1. こども家庭庁「保育人材の確保のための総合的な対策」令和8年3月版
  2. 児童福祉施設の設備及び運営に関する基準 第33条第2項
  3. 東京都「魅力ある保育」保育従事職員宿舎借り上げ支援事業
  4. 厚生労働省 求職者向けリーフレット(2024年4月)
  5. 確かめよう労働条件「年次有給休暇」

※制度や数値は記事の更新時点で公的機関の資料により確認しています。最新の情報は各リンク先でご確認ください。

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