保育士が退職を撤回したい時|できる条件と伝え方

退職願を園長に渡した翌朝。登園してきた4歳児が、上着を脱ぎながら「せんせい、らいねんもいる?」と聞いてきました。とっさに笑ってごまかしたものの、その一言が一日中頭から離れません。あの日は、行事の分担をめぐって主任とぶつかり、帰ってすぐに便せんを広げたのでした。1週間たって冷静になると、辞めたい理由はそこまで大きくなかった気がしてくる。でも、今さら「やっぱり辞めません」なんて言えるのだろうか。

退職を伝えたあとに気持ちが変わるのは、珍しいことではありません。勢いで書いてしまった、家族の転勤がなくなった、引き止めの話し合いで働き方が変わることになった、転職先の話が白紙になった。事情は人それぞれです。気持ちが揺れること自体は、決して恥ずかしいことではありません。

ただし、撤回できるかどうかには、法律上の考え方があります。この記事では、退職願と退職届の違い、撤回できるかどうかの分かれ目、撤回を申し出る前に確かめたいこと、園への伝え方を順番にまとめました。撤回が認められなかった場合の考え方にも触れています。

この記事でわかること

  • 退職を撤回できるかどうかを分ける2つの条件
  • 退職願と退職届の違いと、実際の使われ方
  • 撤回を申し出る前に、自分に確かめておきたいこと
  • 園長への撤回の伝え方と、書面で残す方法
  • 撤回が認められなかったとき、撤回したあとの考え方

結論

保育士が退職を撤回できるかどうかは、出したものが「合意退職の申込み(退職願など)」か「辞職の意思表示(退職届など)」か、そして園がすでに承諾したかどうかで変わります。厚生労働省の解説では、合意退職の申込みは園の承諾が届くまでは撤回でき、辞職の意思表示は園に届いた時点で効力が生じて撤回できないとされています。どちらか区別がつかない場合は、合意退職の申込みと考えられます[1]。法律上の撤回が難しい場合でも、園に事情を話し、退職の取り消しに応じてもらえないか相談することはできます。撤回を考えたら、できるだけ早く、園長に直接、理由とこれからの働き方をあわせて伝えてください。

01撤回できるかは「何を出したか」と「園が承諾したか」で決まる

要点:退職願のような「辞めさせてください」というお願いは、園が承諾する前なら撤回できます。退職届のような「辞めます」という一方的な通知は、園に届いた時点で効力が生じ、撤回できないとされています[1]。

退職の撤回を考えたとき、最初に確かめたいのは、自分が園に何を伝えたのかです。同じ「辞めたい」でも、法律上は2つの意味に分かれます。

  • 合意退職の申込み:「〇月〇日で退職させてください」と、園と合意して雇用を終わらせることをお願いするもの
  • 辞職の意思表示:「〇月〇日で退職します」と、労働者の側から一方的に雇用を終わらせるもの

厚生労働省の解説では、合意退職の申込みは、使用者の承諾が届くまでは撤回できます。一方、辞職の意思表示は、使用者に届いた時点で効力が生じ、撤回できないとされています[1]。自分の状況がどれに近いかを、次の図で確かめてみてください。

図1

園に何を伝え、園はどう返事をしたか

  1. 退職願を出し、まだ返事をもらっていない承諾が届く前なので、撤回を申し出られる。1日でも早く伝える
  2. 退職願を出し、承諾の返事をもらった法律上の撤回は難しくなる。それでも、取り消しに応じてもらえないか相談はできる
  3. 退職届を出した(辞めますと通知した)届いた時点で効力が生じるため撤回できないとされる。取り消しは園との話し合いしだいになる
  4. 書面の題名や言葉があいまい区別がつかない場合は、合意退職の申込みと考えられる[1]
  5. 口頭で「辞めたい」と伝えただけ何をどう伝えたかで変わる。伝えた日と言葉を書き出し、早めに撤回を申し出る
図1 退職を撤回できるかの分かれ道

「承諾が届いた」かどうかは、事情によって変わる

園長から「分かりました、受理します」と言われた、承諾の書面を受け取った、という場合は、承諾が届いたと受け止められやすい状況です。一方、「とりあえず預かっておく」「理事長に相談してから」と言われただけの場合は、まだ承諾に至っていないこともあります。誰が承諾する立場にあるのか、いつ承諾したと言えるのかは、個別の事情によって判断が分かれます。自分のケースで迷ったら、退職願を渡したときのやりとりを書き出し、総合労働相談コーナーで確かめてみてください。無料・予約不要で、面談か電話で相談できます[2]。

法律上は撤回できなくても、「相談」はできる

退職届を出した、あるいは退職願が承諾された場合でも、園に事情を話して「退職を取り消していただけないでしょうか」とお願いすることはできます。応じるかどうかは園の判断ですが、保育士の確保が難しい今、慣れた職員が残ってくれることを歓迎する園も少なくありません。保育士の有効求人倍率は2026年7月時点で2.80倍と、全職種平均の1.15倍を大きく上回っています[3]。「法律上どうか」と「園が受け入れてくれるか」は、別の問題として考えましょう。

まず、伝えたときのことを時系列で書き出す

撤回できるかどうかを考えるとき、記憶だけに頼ると、肝心なところがあいまいになりがちです。紙を1枚用意して、次のことを時系列で書き出してみてください。

  • 退職の意思を最初に伝えた日と、相手(園長、主任、法人の担当者など)
  • 口頭で言ったのか、書面を渡したのか。書面の題名と、覚えている本文
  • 相手がそのとき何と言ったか(「受理します」「預かります」「考え直して」など)
  • その後、退職を前提にした動きがあったか(後任の話、クラス編成の話など)

書き出してみると、「まだ承諾の返事はもらっていなかった」「受理すると言われていた」など、自分の状況がはっきりします。相談窓口に行く場合も、この1枚があれば話がすぐに伝わります。

02退職願と退職届の違いを知っておく

要点:一般に、退職願は「お願い」、退職届は「通知」の意味で使われます。ただ、実際の職場では2つが厳密に区別されずに使われていることも多く、題名だけで撤回の可否が決まるとは限りません[1]。

図2

比べること退職願(合意退職の申込み)退職届(辞職の意思表示)
意味「退職させてください」と、園との合意を求めるお願い「退職します」と、一方的に伝える通知
効力が生じるとき園が承諾したとき園に届いたとき[1]
撤回園の承諾が届くまではできる[1]届いたあとはできないとされる[1]
撤回したいときの考え方承諾前ならすぐ申し出る。承諾後は取り消しを相談する取り消しに応じてもらえないか、園と話し合う
図2 退職願と退職届の違い(一般的な考え方)

題名だけで決まらないこともある

厚生労働省の解説では、合意退職の申込みか辞職の意思表示か区別がつかない場合は、合意退職の申込みと考えられるとしています。また、実際には「退職願」「退職届」が厳密に区別されずに使われることも多いとされています[1]。たとえば、題名は「退職届」でも、中身は「退職させていただきたく、お願い申し上げます」と書かれている、ということもあります。手元に控えがあれば、題名と本文の両方を読み返してみてください。控えがない場合は、何を書いたかをできるだけ思い出してメモしておきましょう。

これから退職願や退職届を書く人は、保育士の退職届の書き方で書き方と違いを確かめてから出すと、あとで迷うことが減ります。

有期契約の人の場合

1年契約などの有期契約の人が契約期間の途中で辞める場合は、やむを得ない事由が必要とされるなど、期間の定めのない雇用とは考え方が少し違います[4]。契約の更新時期が近い場合は、撤回の話とあわせて、次の契約を更新するかどうかの話になることもあります。雇用契約書を手元に置いて話を進めてください。

03撤回を申し出る前に、自分に確かめたいこと

要点:撤回は、出した退職を取り消すだけでなく、「この園で働き続ける」ことをもう一度選ぶことでもあります。辞めたいと思った理由が本当に解決したのかを、申し出る前に確かめておきましょう。

撤回を考えるきっかけは、人によって違います。きっかけによって、撤回の前に確かめておきたいことも変わります。

図3

  • 1

    勢いで出してしまった

    叱られた日、行事でもめた日に書いた場合。辞めたい理由が一時的なものだったのかを確かめる

  • 2

    家庭の事情が変わった

    家族の転勤の延期、介護の見通しの変化など。その変化が今後も続くかを家族と確かめる

  • 3

    引き止めで条件が変わった

    担当や勤務時間を変えると言われた場合。約束が書面やメールで残るかを確かめる

  • 4

    転職先の話がなくなった

    内定の取り消しや、条件が合わなかった場合。今の園に残りたいのか、次を探す時間がほしいのかを分けて考える

図3 撤回を考える人に多い4つのきっかけと、確かめたいこと

撤回を急ぐあまり、辞めたいと思った理由をそのままにして撤回すると、数か月後にまた同じ悩みに戻ってしまうことがあります。申し出る前に、次の項目を一つずつ確かめてみてください。

図4

  • 辞めたいと思った理由は、なくなったか理由が残ったままなら、撤回後にまた同じ気持ちになりやすい
  • 勢いで出したのか、考えて出したのか叱られた日の夜に書いたなら、撤回の判断も一晩置いてから
  • 撤回後も、同じ職員と働けそうか気まずさを抱えても続けられるかを想像してみる
  • 引き止めで約束された条件はあるか担当や勤務時間の変更などは、口約束でなく書面やメールで残す
  • 園の状況はどう変わったか後任の採用が進んでいる、来年度の担任が決まり始めている、など
  • 転職先の内定を断る必要があるか内定を受けているなら、断る連絡も早めに丁寧にする
  • 家族と話したか家族の転勤や介護が理由だったなら、見通しが本当に変わったかを確かめる
  • 撤回が認められなかったときの準備認められない場合も考え、次の職場探しをどうするか決めておく
図4 退職の撤回を申し出る前の確認リスト

引き止めの条件で撤回するなら、約束を形にする

撤回を考えるきっかけが、園からの引き止めである場合もあります。「来年は乳児クラスに戻す」「行事のリーダーから外す」「パートに切り替えてもいい」。こうした条件で残ると決めるなら、その約束をメールや書面で残しておくことをおすすめします。年度が変わって園長や主任が代わると、口約束が引き継がれないことがあるからです。

「先日お話しいただいた、来年度は〇歳児クラスの担当とすること、行事のリーダーは別の先生にお願いすることを、確認のためにお送りします」のように、事実を確認する形で送れば、角は立ちにくくなります。なお、2024年4月からは、労働契約の締結時と有期契約の更新時に、就業場所や業務の「変更の範囲」も明示することになっています[5]。契約の更新とあわせて担当が変わる場合は、通知書の内容も確かめておきましょう。

転職先の内定を受けている場合

すでに転職先から内定をもらっている場合は、撤回とあわせて内定を断る連絡が必要になります。転職先も、あなたの入職を前提に準備を始めています。撤回が園に認められたら、できるだけ早く、電話で丁寧に辞退を伝えましょう。内定への返事の仕方は内定の返事の期限と伝え方でも紹介しています。

04撤回を申し出るときの伝え方と手順

要点:撤回は、早く、直接、書面も添えて伝えるのが基本です。お詫びと理由、これからどう働きたいかを一緒に伝えると、園も受け止めやすくなります。

撤回の申し出は、時間がたつほど難しくなります。園は退職を前提に、後任の求人、来年度のクラス編成、シフトの組み直しを進めていくからです。迷っている時間そのものが、撤回の選択肢を狭めていきます。

図5

  1. 撤回するかを決める

    確認リストを使い、辞めたい理由と今の気持ちを整理して決める。迷うなら一晩置く

  2. 園長に時間をもらう

    「先日の退職の件で、お話ししたいことがあります」と、降園後などに時間を取ってもらう

  3. 直接、口頭で伝える

    お詫び、撤回したい理由、これからの働き方の3つを伝える

  4. 書面でも申し出る

    「退職願の撤回のお願い」として、日付と署名を入れた書面を渡し、控えを手元に残す

  5. 返事を記録する

    認められたか、条件が示されたか、いつ返事があったかをメモする

  6. 同僚に伝える

    園長の了承を得てから、同じクラスの先生などに自分の言葉で伝える

図5 退職の撤回を申し出る手順

口頭で伝えるときの言い方の例

緊張して言葉が出てこないときのために、言うことを決めておきましょう。

「先日お渡しした退職願の件で、お時間をいただきありがとうございます。あの後、家族とも話し合い、もう一度考えました。ご迷惑をおかけして本当に申し訳ないのですが、退職願を撤回させていただけないでしょうか。来年度も、この園で子どもたちと関わりたいと思っています」

ポイントは、言い訳を長く続けないことと、「これからどう働きたいか」を最後に伝えることです。園長が気にしているのは、撤回の理由そのものより、「この人はまた辞めると言い出さないか」「来年度を任せられるか」だからです。

撤回を書面で残すときの書き方

口頭で伝えたあとは、書面でも残しておきます。決まった形式はありませんが、次の項目が入っていれば十分です。

  • 題名:「退職願撤回のお願い」など
  • 撤回したい退職願(または退職届)を出した日付
  • 「上記の退職願を撤回させていただきたく、お願い申し上げます」という一文
  • 申し出の日付、自分の名前と署名
  • 宛名(園長、または法人の代表者など、退職願を出した相手)

書面は2部用意し、1部を自分の控えにするか、渡す前にスマホで撮影しておきましょう。承諾前に撤回を申し出たことを、あとから確かめられるようにするためです。

同僚には、園長の了承を得てから自分の言葉で

退職することを同じクラスの先生や仲の良い同僚に話していた場合、撤回のこともいずれ伝える必要があります。順番は、園長の了承が先です。園長の返事を待たずに同僚に話すと、「まだ決まっていないのに」と園長の立場を難しくしてしまいます。了承が得られたら、うわさで伝わる前に、自分の口から短く伝えましょう。「いろいろご心配をおかけしました。家庭の事情が変わって、来年度も続けることになりました。これからもよろしくお願いします」。理由を細かく説明しすぎないほうが、相手も受け止めやすくなります。

05相談事例:撤回できたけれど、担任は変わった

要点:家族の転勤が延期になり、退職願を撤回した保育士の例です。撤回が認められた一方で変わったこともあり、その両方に目を向けてみてください。

10日間、言い出せなかった撤回

相談事例(モデルケース)

お名前
みかさん(仮名)・38歳
保育士歴
16年目(相談当時)
勤務先
私立の認可保育園(定員約100名)、3歳児クラス担任
変化
3月末で退職予定 → 撤回して勤務を継続(翌年度は2歳児クラス担任)

編集部退職願を出したのは、どんな事情からでしたか。

みかさん

夫の転勤が決まって、11月に3月末での退職願を出しました。園長は「残念だけど、分かった。受理します」と。ところが12月の半ばに、転勤が1年延びることになったんです。急に、辞める理由がなくなってしまって。

編集部撤回を申し出るまでに、どのくらいかかりましたか。

みかさん

10日です。恥ずかしくて言い出せなかったんですよ。一度「お世話になりました」みたいな空気になっているのに、今さら何て言えばいいのかって。相談したときに「園はもう後任の募集を考え始めているかもしれません。1日でも早いほうがいいですよ」と言われて、次の日に園長に時間をもらいました。

編集部園長の反応はどうでしたか。

みかさん

最初は驚いていました。もう受理していたので、本来は撤回できない状況だったと思います。でも「人が足りないのは事実だし、残ってくれるなら助かる」と言ってもらえました。ただ、来年度の3歳児の担任はもう別の先生で考えているから、2歳児クラスに入ってほしい、と。正直、少し寂しかったです。

編集部その条件は、どう受け止めましたか。

みかさん

一晩考えて、受けることにしました。持ち上がりで4歳児を見たかった気持ちはあったけれど、それは辞めると言った私の選んだ結果でもあるので。撤回の書面を出して、来年度の担当のことも「確認のため」とメールで送りました。同じクラスの先生には、園長の了承をもらってから自分で話しました。

撤回するなら1日でも早く、と分かっていたのに、恥ずかしさで10日も言えなかったんです。

みかさん(仮名)

みかさんは翌年度から2歳児クラスを担任しています。最初の数週間は「辞めるって言ってた人」と見られている気がして落ち着かなかったそうですが、夏ごろにはほとんど気にならなくなったと話しています。このケースから持ち帰れるのは、撤回が認められても、元どおりになるとは限らないということです。園はすでに次の体制を考え始めています。その変化も含めて受け入れられるかを考えたうえで、早く申し出ることが、撤回を成功させるいちばんの近道です。

※相談で多く寄せられる状況をもとに再構成したモデルケースです。特定の個人ではなく、数値は一例です。

06撤回が認められなかったとき、撤回したあとに

要点:撤回は、園が受け入れなければ実現しないこともあります。また、撤回できたとしても、辞めたいと思った理由が残っていれば、同じ迷いが戻ってきます。どちらの場合も、次の一歩を自分で選べるように準備しておきましょう。

1. 撤回が認められなかったら、気持ちを切り替える準備を

退職届を出していた、すでに後任が決まっていた、といった事情で、撤回が認められないこともあります。悔しい気持ちになるのは当然です。けれど、認められなかったことを長く引きずるより、退職日までの時間をどう過ごし、次の職場をどう探すかに目を向けるほうが、これからの自分のためになります。退職前後にやることは保育士の退職手続きチェックリストで確かめられます。辞めたあとに後悔しそうで不安なときは、辞めたことを後悔しないための考え方も読んでみてください。

なお、園が撤回を認めないことに納得できない、撤回を申し出たことを理由に嫌がらせを受けている、という場合は、記録を残したうえで、総合労働相談コーナーに相談できます[2]。

2. 撤回できても、辞めたかった理由は消えていない

撤回が認められてほっとしたあと、数か月で再び「辞めたい」と感じる人もいます。勢いで書いた退職願の裏には、行事の偏り、人間関係、持ち帰り仕事など、何らかの理由があったはずです。撤回したら終わり、ではなく、その理由をどう変えていくかを、園長や主任と話す機会を作ってください。辞めるか続けるかをもう一度整理したいときは、辞めるべきか迷うときの判断基準が役に立ちます。

3. 気まずさは、時間と毎日の仕事で薄れていく

撤回したあと、同僚の目が気になるのは自然なことです。「辞めるって言ってたのに」と思われているのでは、と感じる日もあるでしょう。それでも、毎日の保育を丁寧に続けていれば、周りの見方は少しずつ変わっていきます。自分から言い訳を重ねるより、「ご迷惑をおかけしました。これからもよろしくお願いします」と一度伝え、あとは普段どおりに過ごすほうが、早く空気がなじみます。

撤回するか、このまま辞めるか。どちらを選んでも、自分で考えて決めたことなら間違いではありません。ほいくの相談室は、転職を前提としない相談の場でもあります。撤回するかどうかの迷いや園への伝え方を、声に出しながら整理してみてください。一人で抱えて言い出せない日が続いているなら、誰かに話すことが最初の一歩になります。

よくある質問

退職願を出した翌日ですが、まだ間に合いますか?

園がまだ承諾していなければ、合意退職の申込みは撤回できるとされています[1]。迷う時間が長いほど園は退職を前提に動き始めるので、撤回すると決めたら、その日のうちに園長に時間をもらって伝えましょう。書面でも申し出て、控えを残しておくと安心です。

退職届を出してしまいました。もう撤回は無理ですか?

辞職の意思表示は、園に届いた時点で効力が生じ、撤回できないとされています[1]。ただし、実際には退職願と退職届が厳密に区別されずに使われていることも多く、書いた内容によっては扱いが変わることもあります。いずれにしても、園に事情を話して取り消しに応じてもらえないか相談することはできます。

撤回したら、評価や来年度の担任に影響しますか?

影響があるかどうかは園の判断によります。退職を前提に来年度の体制を考え始めている場合、担当するクラスや役割が変わることはあります。撤回を申し出るときに、来年度の働き方について自分の希望も伝え、決まった内容はメールなどで確認しておきましょう。

園長が不在で、主任にしか会えません。主任に撤回を伝えてもいいですか?

主任に伝えることで撤回の意思を早く示すことはできますが、退職願を受け取った相手が園長であれば、最終的には園長に伝わる必要があります。主任には「園長に撤回のお願いをしたい」と伝えてもらい、できるだけ早く園長と直接話す時間を取りましょう。書面は園長宛てに用意しておくと確実です。

撤回を申し出たら、「それなら今月で辞めてほしい」と言われました。

撤回を認めないことと、退職日を早めることは別の話です。言われた言葉と日付を記録し、その場で返事をしないようにしましょう。納得できない場合は、総合労働相談コーナーで、退職日の扱いを含めて相談できます[2]。

撤回したいのに、迷惑をかけたことが申し訳なくて言い出せません。

申し訳ないという気持ちは、園や子どもたちを大切に思っているからこそのものです。ただ、言い出せずに時間がたつほど、園は退職を前提に動き、撤回はかえって大きな迷惑になってしまいます。お詫びの言葉は一度で十分なので、まずは早く伝えることを優先してください。

参考にした資料

  1. スタートアップ労働条件Q&A(厚生労働省)
  2. 厚生労働省「総合労働相談コーナーのご案内」
  3. こども家庭庁「保育士有効求人倍率(R8.7)」(出典:厚労省 職業安定業務統計)
  4. e-Gov法令検索「民法」
  5. 厚生労働省「2024年4月から労働条件明示のルールが変わります」

※制度や数値は記事の更新時点で公的機関の資料により確認しています。最新の情報は各リンク先でご確認ください。

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