秋の合同研修で、同じ法人の別の園を訪ねた日のことです。職員室に入ると、先生たちが笑いながら来週の遠足の相談をしていました。主任らしき人が若手の話を最後まで聞いて、「それでいこう」とうなずいている。帰りのバスの中で、「あっちの園なら、もう少し楽に働けるのかな」と考えている自分に気づきました。
人間関係に悩んだとき、選べる道は「我慢する」か「辞める」かだけではありません。同じ法人の別の園に移る異動、別の法人の保育園に移る転職(いわゆる転園)、保育園以外の職場への転職。それぞれ、変わるものと変わらないものが違います。けれど、異動を希望したら「逃げた」と思われないか、評価が下がらないかと不安で、言い出せずにいる人も多いはずです。
ここではまず、異動・転園・転職の違いを整理します。そのうえで、人間関係の悩みが異動で解決できるケースとできないケース、異動を希望するときの伝え方と時期、希望が叶わなかったときの次の一手までをまとめました。
この記事でわかること
- 法人内異動・転園・転職の違い(変わること・変わらないこと)
- 人間関係の悩みが異動で解決しやすいケース・しにくいケース
- 異動か転職かを決めるための5つの問い
- 異動を希望するときの伝え方・時期と、叶わなかったときの選択肢
結論
人間関係を理由に異動を希望するなら、まず悩みの原因が「特定の人」にあるのか、「法人全体のやり方」にあるのかを見極めます。特定の上司や同僚との関係が原因なら、同じ法人の別の園への異動で解決できる可能性があります。雇用主が変わらないため、給与の仕組みや勤続年数を保ったまま、一緒に働く人を変えられるのが利点です。一方、職員の評価の仕方や会議の進め方など、法人の方針そのものが原因なら、異動しても同じ悩みが続きやすく、別の法人の園への転職(転園)のほうが合っています。異動の希望は、人事面談や自己申告の機会に、理由を「人」ではなく「働き方」の言葉で伝えると、受け止めてもらいやすくなります。
01異動・転園・転職は「何が変わり、何が変わらないか」が違う
要点:法人内異動は雇用主が変わらず、一緒に働く人と場所が変わります。別の法人の園への転職(転園)は、雇用主ごと変わります。保育園以外への転職は、仕事の内容まで変わります。人間関係の悩みに対して、どこまで変える必要があるかで選び方が決まります。
言葉の使い方が人によって違うので、この記事では次のように呼び分けます。同じ法人が運営する別の園に移ることを「法人内異動」、別の法人が運営する保育園に移ることを「転園」、学童保育や児童発達支援、企業など保育園以外の職場に移ることを「保育園以外への転職」とします。社会福祉法人や株式会社の中には、複数の保育園を運営しているところが多く、法人内異動はそうした法人で働く人にとっての選択肢です。
図1
| 項目 | 法人内異動 | 転園(別法人の園へ転職) | 保育園以外への転職 |
|---|---|---|---|
| 雇用主 | 変わらない | 変わる | 変わる |
| 一緒に働く人 | 変わる(法人の研修などで顔を合わせることはある) | すべて変わる | すべて変わる |
| 保育方針・職場のルール | 法人の方針は同じ。園ごとの違いはある | 大きく変わることがある | 仕事の内容から変わる |
| 給与・手当の仕組み | 法人の給与規程が引き続き適用される(園ごとの手当は確認) | 新しい職場の条件になる | 新しい職場の条件になる |
| 勤続年数・有給休暇 | 雇用主が同じなので、扱いを人事に確認しておく | 新しい職場で一から数える | 新しい職場で一から数える |
| 手続き | 希望を伝え、法人が配置を決める | 退職と応募・面接が必要 | 退職と応募・面接が必要 |
| 時期の自由度 | 法人の配置の時期に左右される | 自分で決めやすい | 自分で決めやすい |
転職すると、有給休暇は一から積み直しになる
見落としやすいのが、有給休暇の扱いです。年次有給休暇は、雇い入れから6か月継続して勤務し、全労働日の8割以上出勤した人に10日が付与される仕組みです[1]。別の法人に転職すると、新しい職場で雇い入れられた日から数え直すことになるため、園独自の前倒しの制度がなければ、入職から半年ほどは有給休暇を使えない期間になります。子どもの発熱などで急に休む可能性がある人にとっては、見逃せない違いです。法人内異動であれば雇用主は変わりませんが、勤続年数や有給休暇の残り日数がどう扱われるかは、念のため人事に確かめておくと安心です。
労働条件通知書で「就業場所の変更の範囲」を確かめる
2024年4月から、労働契約を結ぶときと有期契約を更新するときには、雇い入れ直後の就業場所と業務に加えて、その「変更の範囲」を明示することが必要になりました[2]。手元の労働条件通知書に、変更の範囲として「法人が運営する保育所」などと書かれていれば、法人内異動が制度として想定されていることになります。それより前に入職した人の書面には記載がないこともあるので、その場合は就業規則の異動(配置転換)に関する規定を読むか、人事の担当者に確かめてください。
02異動で解決しやすい悩み、解決しにくい悩み
要点:人間関係の悩みのうち、特定の人との相性や園の中の雰囲気が原因のものは、異動で解決しやすい傾向があります。法人全体の方針や、保育の仕事に共通する構造的な問題が原因のものは、異動では解決しにくくなります。
図2
特定の人との相性
園長や主任、同じクラスの先生など、特定の1〜2人との関係がつらい
異動で解決しやすい
園の中の雰囲気
その園にだけ派閥がある、園長の進め方で職員室の空気が重い
異動で変わる可能性がある
法人全体の方針
評価の仕方、会議の進め方、職員の扱い方そのものが合わない
異動では解決しにくい
保育の仕事に共通する悩み
人手不足による余裕のなさ、複数担任の難しさ、行事前の忙しさ
どこでも起こりうる。働き方で調整する
異動で解決しやすいケース
悩みの中心が特定の人にあるなら、異動の効果は大きくなります。たとえば、主任の言い方がきつく萎縮してしまう、同じクラスの先輩と保育の進め方が合わない、といったケースです。園長は園ごとに違うので、園長の運営の仕方が合わない場合も、異動で環境が変わることがあります。法人の保育方針や給与の仕組みには納得している、という人ほど、異動は「残したいものを残して、変えたいものだけを変える」方法になります。
異動では解決しにくいケース
一方、法人の合同研修で他の園の先生と話したときに、同じ不満を聞くことが多いなら、原因は法人全体にあるかもしれません。行事の数や書類の様式が法人本部で決められている、評価の仕組みが全園で同じ、といった場合は、園が変わっても同じ悩みにぶつかりやすくなります。人手不足による余裕のなさや、複数担任の難しさのように、どの保育園でも起こりうる悩みは、異動だけでなく、働き方そのものの調整(担当クラスや勤務形態の見直し)も合わせて考える必要があります。
ハラスメントがある場合は、異動だけで終わらせない
上司や同僚の言動が、優越的な関係を背景にし、業務上必要かつ相当な範囲を超えて働く環境を害するものであれば、パワーハラスメントに当たります[3]。法人には相談に応じて適切に対応する体制を整える義務があり、相談したことを理由に不利益に扱うことは禁止されています[4]。異動は対応の一つになりえますが、被害を受けた側だけが動いて終わりになると、同じことが別の誰かに起こるかもしれません。法人の相談窓口に記録をもとに相談し、園の中で相談しにくい場合は、総合労働相談コーナーなどの公的な窓口も使ってください[5]。
03異動か転職かを決める5つの問い
要点:原因は誰にあるか、法人の他の園の様子を知っているか、今の法人で続けたい理由はあるか、心身は持ちこたえているか、配置の時期まで待てるか。この5つに答えると、異動と転職のどちらが合っているかが見えてきます。
図3
悩みの原因は、特定の人か、法人全体か
- 特定の1〜2人との関係が原因まず担任の組み合わせの変更や法人内異動を相談する
- 法人内のどの園でも同じ悩みが起きそう別の法人の園への転職(転園)を考える
- 保育の仕事そのものがつらくなっている保育園以外の職場も含めて考える
- 眠れない・涙が出るなど心身に不調がある異動か転職かを決める前に、休むことと受診を優先する
- 原因がまだはっきりしない出来事を記録し、第三者に話して整理してから決める
5つの問いを一つずつ確かめる
- 悩みの原因は、特定の人か、法人全体か。つらい場面を書き出し、登場する人が1〜2人に集中しているかを見ます。
- 法人の他の園の様子を、自分の目で見たことがあるか。合同研修、行事の応援、法人の広報誌などで、他の園の雰囲気を知る機会を探します。
- 今の法人で続けたい理由はあるか。給与の仕組み、勤続年数、育児短時間勤務などの制度、通勤のしやすさなど、手放したくないものを書き出します。
- 心身は、配置が変わる時期まで持ちこたえられそうか。毎朝の憂うつや睡眠の様子から、正直に考えます。
- 配置が変わる時期まで待てるか。多くの園は4月の新年度に合わせて配置を決めるため、年度の途中での異動は難しいこともあります。
1と3の答えが「特定の人」「続けたい理由がある」なら、異動を先に検討する価値があります。2で他の園も同じだと分かった場合や、4と5で待てないと感じた場合は、転園や休職も含めて考えてください。転職するかどうかの判断の仕方は保育士が転職するべきか迷ったときの判断基準でも詳しく紹介しています。
家族の事情も、判断の材料に入れる
子育てや介護をしながら働いている人は、異動か転職かを決めるときに、家族の暮らしへの影響も並べて考えてください。異動先の園までの通勤時間で、お迎えの時間に間に合うか。早番・遅番のシフトの組み方は、今の園と同じか。転職する場合は、今使っている短時間勤務や休暇の制度と同じ条件を、新しい職場でもすぐに使えるかどうかを、応募の前に確かめる必要があります。制度の使い方は園の規程によって違うため、「前の職場では使えた」が通じないこともあります。人間関係のつらさだけで判断すると、家族の予定が回らなくなり、別の悩みを抱えることにもなりかねません。
他の園の様子を知るには
法人内の他の園の様子は、意外と知る機会があります。合同研修や法人全体の行事で、他の園の先生と話してみてください。「そちらの園では、職員会議はどんなふうに進めていますか」と聞くだけでも、園ごとの違いが分かります。過去に異動した経験のある先輩がいれば、異動の決まり方や、異動後に感じた違いを聞いておくと参考になります。
04異動を希望するときの伝え方と時期
要点:異動の希望は、年度の後半に行われることの多い人事面談や自己申告の機会に、理由を「人」ではなく「働き方」や「経験」の言葉で伝えます。口頭だけでなく、自己申告書やメモなど形に残る方法で伝えると、希望が埋もれにくくなります。
配置は年度単位で決まることが多いため、4月の配置を考え始める前、つまり年度の後半の面談が、希望を伝える一つの目安になります。時期や方法は法人によって違うので、就業規則や人事の案内で確かめてください。心身の不調があるなど急ぐ事情があるときは、時期を待たずに園長や法人の人事担当に相談してかまいません。
図4
法人の制度を確かめる
就業規則や労働条件通知書で、異動(配置転換)の規定と就業場所の変更の範囲を確認します
理由を書き出す
つらい場面を書き出し、「人」の話を「働き方」「経験」の言葉に置き換えます
伝える場を選ぶ
人事面談、自己申告書、園長との面談など、法人の決まった機会を使います
希望を具体的に伝える
希望する時期と、園の条件(通勤、規模、担当したい年齢)を伝え、理由は2〜3文にまとめます
形に残す
面談で伝えた内容を自己申告書やメモで提出し、伝えた日付を控えておきます
結果を待つ間にも手を打つ
叶わなかった場合に備えて、担任の組み合わせの変更の相談や、転職の情報集めも並行します
異動の希望を伝える例文
経験を広げたいという気持ちが本心にあるなら、それを中心に伝えます。
「来年度の配置について、ご相談させてください。この園で5年間、乳児クラスを中心に経験を積ませていただきました。次は規模の違う園で、幼児クラスも含めて経験を広げたいと考えています。法人内の別の園への異動を希望しています」
人間関係のつらさを少しだけ伝えたいときは、誰とのことかには触れず、自分の状態として話します。
「正直にお伝えすると、今のクラス体制の中で、自分の力を十分に発揮できていないと感じることが続いています。環境を変えて、もう一度力を出したいと考えています」
「逃げたと思われる」が心配なとき
異動は、法人が職員の経験を広げ、組織全体を回していくための仕組みでもあります。希望を出すことは、決して特別なことではありません。「経験を広げたい」「別の規模の園で学びたい」という理由は、多くの場合、人間関係のつらさと同時に本心の一部でもあるはずです。その部分を中心に伝えれば、嘘をつくことにも、誰かを責めることにもなりません。退職を選ぶ場合の理由の伝え方は、人間関係が理由の退職の伝え方と例文で紹介しています。
05相談事例:転職ではなく異動を選んで、日曜の夜が軽くなった
要点:園長との関係に悩んで一度は転職を考えた人が、異動を選ぶまでに確かめたことは2つでした。悩みの原因の切り分けと、今の法人に残したいものの確認です。
「辞める」と「我慢する」の間に、もう一つの道があった
相談事例(モデルケース)
- お名前
- ゆみさん(仮名)・34歳
- 保育士歴
- 11年目
- 勤務先
- 認可保育園を4園運営する社会福祉法人。定員約70名の園で2歳児クラス担任(夫と5歳の長女の3人家族)
- 変化
- 日曜の夜に憂うつになる 毎週 → 月1回ほど
編集部異動を考える前は、どんな状態でしたか。
2年前に新しい園長が来てから、保育の提案をするたびに「前の園ではこうしていた」と返されるようになって。だんだん職員会議で何も言えなくなりました。毎週日曜の夜になると気が重くて、転職サイトばかり見ていたんです。
編集部転職ではなく異動を考えたのは、なぜですか。
娘のお迎えがあるので、法人の育児短時間勤務の制度を使っていて。転職したら、その条件をまた一から探さないといけないし、入職して半年は有給もない。それに、合同研修で他の園の先生と話したら、法人の保育の考え方そのものは、私は好きだったんです。つらいのは園長との関係だけかもしれない、と思いました。
編集部異動の希望は、どうやって伝えましたか。
11月の自己申告書に、「2歳児までの経験が長いので、幼児クラスも含めて経験を広げたい」と書きました。法人本部の面談でも同じことを話して。園長のことは、聞かれたときに「今の園で、自分の力を出し切れていない感じがある」とだけ伝えました。名前を出さなかったのがよかったのか、話がこじれることはなかったです。
編集部異動してみて、どうでしたか。
4月に、定員100名くらいの園に移りました。通勤は自転車で10分だったのが、電車とバスで25分になって、そこは少し大変です。でも職員会議で意見を言うと、「それ、やってみよう」と返ってくる。半年で、自分の提案が3つ形になりました。同じ法人なのに、園が違うとこんなに違うんだって、正直驚いています。
辞めるか我慢するかしかないと思っていたけど、同じ法人の中に、もう一つの道がありました。
ゆみさん(仮名)
ゆみさんは、異動先の園で4歳児クラスを担任しています。日曜の夜に憂うつになるのは月に1回ほどになり、転職サイトを開くこともなくなったそうです。育児短時間勤務も、異動前と同じ条件で続けられています。
ゆみさんが異動に納得できたのは、選ぶ前に「原因は園長との関係で、法人の方針ではない」と確かめていたからです。合同研修で他の園の様子を知り、今の法人で残したいもの(制度、保育の考え方)をはっきりさせたからこそ、異動という選択に納得できました。
※相談で多く寄せられる状況をもとに再構成したモデルケースです。特定の個人ではなく、数値は一例です。
図5
日曜の夜に憂うつになる
職員会議での発言
形になった保育の提案
通勤時間
06異動は万能ではない:希望が通らないこと、異動先にも人がいること
要点:一つは、異動の希望は必ず通るわけではないこと。もう一つは、異動先にも人間関係があり、「異動してきた人」として新しい関係を一から築く必要があることです。どちらも知ったうえで選べば、異動はより確かな選択肢になります。
1. 異動の希望は、必ず通るとは限らない
法人は、それぞれの園で保育士の配置の基準を満たさなければなりません。保育所の最低基準は、乳児おおむね3人に1人、1・2歳児おおむね6人に1人、3歳児おおむね15人に1人、4歳以上児おおむね25人に1人以上の保育士を置くこととされています[6]。一人を動かせば、その穴を誰かが埋める必要があり、希望どおりの時期や園に異動できないこともあります。1回目の希望が通らなくても、翌年度に通ることもあるので、希望を出し続けることは無駄になりません。ただ、待つ間に心身がすり減っていくなら、待つことにこだわらず、休むことや転職も選択肢に入れてください。
2. 異動先にも、人間関係はある
新しい園では、あなたは「異動してきた人」として見られます。前の園での出来事が、どこかから伝わっていることもあるかもしれません。異動先では、前の園の話、特に誰かへの不満は口にしないほうが無難です。最初の3か月ほどは、その園のやり方を学ぶ姿勢で過ごすと、関係を築きやすくなります。異動は人間関係をリセットする方法ではなく、新しく築き直す機会だと考えておくと、期待と現実のずれが小さくなります。
転園を選ぶなら、同じ悩みを繰り返さない準備を
法人全体の方針が合わないと分かり、別の法人の園への転職を選ぶ場合は、次の園選びで同じ悩みにぶつからない準備が欠かせません。今の園で何がつらかったのかを「人」ではなく「仕組み」の言葉で書き出しておくと、求人票や見学、面接で確かめるべき点がはっきりします。たとえば「会議で意見を言うと否定される」なら、面接で「職員会議では、どんなふうに意見を出し合っていますか」と聞く、という具合です。法人内異動とは違い、転職では勤続年数や有給休暇が一からになることも、もう一度確かめておいてください。
異動が叶わなかったときの次の一手
希望が通らなかったときにも、打てる手はあります。園長に、担任の組み合わせや担当クラスの変更を相談する。法人の相談窓口や本部の人事に、状況を記録とともに伝える。外部の窓口として、都道府県などが設置する保育士・保育所支援センターでは、保育士の就職の相談やあっせんのほか、就業継続の相談支援も行っています[7]。そのうえで、別の法人の園への転職を考えるなら、園の種類ごとの働き方の違いを保育士の職場タイプの選び方で確かめておくと、次の職場を選ぶ観点が増えます。
人間関係を理由に辞めるかどうかで迷っているときは人間関係がつらくて辞めたいときの考え方を、悩みのどこまでが異動で変わりそうかを見極めたいときは人間関係のつらさの整理の仕方を参考にしてください。異動か転職かを一人で決めるのは、思っている以上に重い作業です。ほいくの相談室には、異動と転職のどちらにするか決まっていない段階の相談も寄せられています。今の法人に残る道と外に出る道を、紙の上に並べるところから一緒に考えられます。
よくある質問
人間関係を理由に異動を希望すると、評価が下がりませんか?
理由を「経験を広げたい」「別の規模の園で学びたい」など働き方の言葉で伝えれば、前向きな希望として受け止められることが多いものです。特定の人への不満として伝えると、誤解を招くことがあります。心配な場合は、人事面談など法人が設けている正式な機会を使って伝えてください。
異動の希望は、いつ出せばいいですか?
多くの園は4月の新年度に合わせて配置を決めるため、年度の後半に行われる面談や自己申告の時期が一つの目安です。ただし、時期や方法は法人によって違うので、就業規則や人事の案内で確かめてください。心身の不調など急ぐ事情がある場合は、時期を待たずに相談してかまいません。
転園と転職は、何が違うのですか?
この記事では、別の法人の保育園に移ることを転園、保育園以外の職場に移ることを保育園以外への転職と呼んでいます。どちらも雇用主が変わるため、退職の手続きと応募・面接が必要です。保育の仕事は続けたいが法人の方針が合わないなら転園、保育の仕事そのものを見直したいなら保育園以外への転職が向いています。
異動した先でも、また人間関係がうまくいかなかったらと不安です。
不安になるのは自然なことです。異動先では前の園の話を控え、最初の数か月はその園のやり方を学ぶ姿勢でいると、関係を築きやすくなります。それでも合わない場合は、法人の中で何が共通しているのかを見直すきっかけになり、転職を考える判断材料にもなります。
パートや契約職員でも、異動を希望できますか?
雇用形態にかかわらず、希望を伝えること自体はできます。ただし、労働条件通知書で就業場所が特定の園に限られている場合は、異動ではなく契約内容の見直しが必要になることがあります。2024年4月以降に契約を結んだり更新したりしていれば、就業場所の変更の範囲が書面に記載されているので[2]、まずそこを確かめてください。
参考にした資料
- 厚生労働省 FAQ「年次有給休暇とはどのような制度ですか…」
- 厚生労働省「2024年4月から労働条件明示のルールが変わります」
- 厚生労働省 パワーハラスメント対策リーフレット
- 厚生労働省 職場のハラスメント対策リーフレット
- 厚生労働省「総合労働相談コーナーのご案内」
- 児童福祉施設の設備及び運営に関する基準 第33条第2項
- こども家庭庁 令和7年度行政事業レビュー公開プロセス説明資料
※制度や数値は記事の更新時点で公的機関の資料により確認しています。最新の情報は各リンク先でご確認ください。